三島喜美代氏の「パピエ・コレ」展が MEM(Multiply Encoded Messages) で開催されている。
現在88歳、12月で89歳になられる三島喜美代氏。大阪は十三生まれ。22歳で、女性でも解放すれば才能が伸びると言う考えの美術家の男性と結婚され、美術に没頭。
パピエ・コレとは、フランス語で「はりつけられた紙」を意味し、ピカソやブラック等キュビスムの画家によって用いられた新聞紙、雑誌等をカンヴァスに貼り付ける技法を指すのだそう。三島氏は、1950年代に画家となり、その後立体作品に取り組んだ為、この個展は初期の絵画作品となる。制作当時の社会状況を写す新聞や雑誌の特定の記事が選ばれているのが特徴。

「ヴィーナスの変貌 Ⅱ」1966年
左上に、アメリカ合衆国の新聞が1965年に報じたDARの代表の交代についての記事が貼り付けられている。DAR(Daughters of the American Revolution)というのは、アメリカの独立戦争を戦った兵士たちの子孫の女性たちによって1890年に設立された団体で、この記事のスクラップは、女性性を賛美する有名なボッティチェッリのヴィーナスの誕生の図像とともに画面上に配置されているとのこと。
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場所:MEM NADiff A/P/A/R/T 3F
会期:9月21日~10月6日’21

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