「いちはらアート×ミックス 2020+」なる芸術祭が、千葉の市原市で開催されている。この芸術祭は2014年、2017年に次いで3回目でトリエンナーレ形式。しかし今回は、2020年3月に開催のはずだったのだがコロナで1年延期に。しかし一年後の2021年3月も再延長。結局2度の変更を経て、11月19日~12月26日まで開催されることになった。17の国と地域から、71組のアーティストが参加し、作品数は93点、そのうち新作は76点となる芸術祭。
市原市の五井と言う場所から内陸の上総中野駅までの小湊鉄道の駅でのプロジェクト、そして9つのエリアで開催されており、車で回ってみたのだが、あまりに広範囲に多数あるので回りきれず、2日掛けても月出エリアの14作品と、月崎エリアの1作品を残してコンプリート出来なかったのは残念無念💦

まずは、小湊鉄道の駅舎プロジェクトの五井駅から。1両や3両程度の小湊鉄道。
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五井駅の階段には、しっかりと日程や参加アーティスト名が。
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ロシア人のレオニート・チシコフ Leonid Tishkov 氏による「7つの月を探す旅」として、7つの駅舎に、月を探して宇宙を旅する人の物語となった作品がある。

五井駅
レオニート・チシコフ「水もなく月もなく あるいは桶の中の7つの月」
開催されている「五井」は、5つの井戸から名付けられた地名のため、井戸ならぬ桶が7つの駅を意味して7つ置かれ、月の満ち欠けが表現されている。
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上総村上駅
レオニート・チシコフ「村上氏の最後の飛行 あるいは月行きの列車を待ちながら」
駅舎の中には「TICKETS TO THE MOON」とあり、宇宙飛行士がベンチで待っている。ちょうど前澤氏が宇宙に行っておられたが、ずいぶんタイムリーな題材となったものだ。
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ちょうど、この芸術祭をラッピングした列車がやって来た。
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実はこの日はちょうど満月。
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海士有木駅 
レオニート・チシコフ「宇宙の立方体 あるいは道に迷った乗客のための灯台」
天井から吊された立方体からは無数の星が現れている。
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上総三又駅
レオニート・チシコフ「三又宇宙基地」 テスラ社の創業者のイーロン・マスク氏の宇宙船の形をもとにしている。
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因みに、イーロン・マスク氏のロケットの予想図は:
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裏側から上がることが出来る。そこからは、宇宙ではなく田園風景が広がっていた😂
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上総山田駅
レオニート・チシコフ「芭蕉の月 あるいは『木を切りて本口見るや 今日の月』」
満月を、切ったばかりの白い切り株に見立てて、松尾芭蕉の俳句を可視化した作品。
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ちょうど、トロッコ列車がやって来た。
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光風台駅 
レオニート・チシコフ「流れ星 あるいは願いを占う駅」
この駅は団地増設の為に1976年に設置された小湊鉄道では一番新しい駅。殆どが無人駅で反対側にも容易に渡れる駅なのに対し、この駅は跨線橋を越えなければならない。そこに大きな星が。
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馬立駅
レオニート・チシコフ「僕の月の旅」
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北極、台湾、ニュージーランドなどを「僕の月」と旅した様子の写真も展示されている。
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上総牛久駅
ここからは、レオニート・チシコフ氏ではなく、他のアーティストの方々の作品が登場する。
藤本壮介「里山トイレ」
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5つの建物からなり、赤い建物は待合所となっていて、4棟6個あるトイレの空き状況などもわかる。
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黒い階段のトイレ トイレの上には高さ3.5メートルの展望台がある。線路の真横なので、列車が見えたり、木々が見えたりする。
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白い塔のトイレは、高さ約7.2メートルで、トップライトからの光が印象的。
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菜の花色+切通しのトイレ 上記の全体画像からでは建物の影で見えないが、全部が黄色。
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緑があるトイレ 便座と逆側には、吹き抜けになって木々が楽しめるようになっている。
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以前に見た藤本壮介氏の作品は:
また、東京は渋谷区の公共トイレを有名な建築家達によってリニューアルするプロジェクトにも参加しておられ、西参道に来年オープンの予定。

上総川間駅
どこに駅があるの?と言うぐらい田んぼの中にある。お手洗い?と思えるぐらい小さな建物が駅舎。1953年に、旧市原園芸高校の通学生の為に作られた駅とのこと。
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ジョアン・カポーテ Yuan Capote (キューバ)
実際に使われていたスーツケースに、煉瓦とモルタルが敷き詰められ、大きな壁となっている。スーツケースのいくつかは、扉が開いていて風で動く。
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画像が多い為、駅プロジェクトの上総鶴舞駅以降は いちはらアート×ミックス 2020+<2>  駅舎プロジェクトその2 で。