ドイツ人作家グレゴール・シュナイダー Gregor Schneider 氏の作品の写真展。

「4538KM, Deurle」200
アメリカのグァンタナモに実在する米軍収容キャンプの部屋や廊下の構造を、美術館内に再現した作品。来場者は一人でこの空間を歩いて作品を体験するというもの。
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「400 meter black dead end」2006
イタリア・ナポリのFondazione Morra Grecoで行われたプロジェクトからの8連作。旧市街に残る構造を利用し、地下に400メートルに渡る照明のない細い道を制作。入り口を進む毎に一切の光が奪われていき、来場者は壁伝いに手探りで道を進むことになるのだそう。
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「ゲッペルスの生家でのプロジェクト」2014
ナチス・ドイツの国民啓蒙宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが実際に暮らした家。ゲッペルスはヒトラーの腹心としてプロパガンダを牽引した人物。2014年に行ったプロジェクトからの写真作品。シュナイダー氏が家を買い取り、家財や目録を調べ上げた後に、建物の内部の一切を破壊して残骸を破棄するまでを一連の流れとしている。写真作品では、不在が強調された室内や、空間の連続性を象徴する階段などが被写体となっており、破壊前の部屋ではシュナイダー本人が食事をとったり睡眠をしたりするパフォーマンスも行われ、破壊までの一連の流れはビデオと彫刻によっても作品化されたのだそう。
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会場:WAKO WORKS OF ART
会期:4月16日~5月21日’22

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