Music by Claude-Michel Schongberg
Lyrics by Herbert Kretzmer
Based on the novel by Victor Hugo
Jean Valjean : Alexander Gemignani
Javert : Norm Lewis
Fantine : Daphine Rubin-Vega
Eponine : Celia Keenan-Bolger
Cosette : Ali Ewoldt

ロンドンでのロングラン記録を塗り替えたことを記念してNYで6ヶ月のみ公演されることになったレミゼ。
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すでに観た友人達からフォンテーヌ役の Daphine Rubin-Vega についてさまざまな意見を聞いていた。ある友人は、彼女がもともとミュージカル "RENT" の Mimi役でのオリジナルキャストだったので、フォンテーヌを見ても Mimi にしか見えなかったと。別のアメリカ人2人はとにかく彼女の音域が狭くフォンテーヌ役には全くふさわしくないと。
確かに、以前のレミゼを観ている人にとっては、透き通る声ではかなく死んでいくフォンテーヌをイメージしていただろうが、今回はハスキーで高音域も厳しい。
他のアンサンブルの女性陣も全てクリアな歌声のところ、彼女をあえて配役したのには何か意図があるのではないかと思われる。(・・・ぐらい他の人とは違って異質な歌声だった。)

ジャン・ヴァルジャン役の Alexander Gemignani はとにかく歌も上手く熱演。彼は昨年リバイバルされたミュージカル "SWEENEY TODD" で主にピアノとトランペットを演奏していていた。"SWEENEY TODD" を観に行ったにもかかわらず、彼の印象はピアノがとても上手でトランペットも出来て少しは歌える体格の良い人と思っただけでこのような素晴らしい美声の持ち主とは知らなかった・・・?b>SWEENEY TODD スウィニー・トッド (8月29日'06)
エポニーヌ役は好演していたが、低音部分がちょっと厳しい。日本版での島田歌穂の方が断然上手い。
NY専門のテレビ局NY1ではミスキャストと言われていたジャベール役の Norm Lewis だが、私は良いように思う。

日本での初演(鹿賀丈史、滝田栄、島田歌穂、岩崎宏美、斉藤由貴、野口五郎、斉藤晴彦、鳳蘭など)、ロンドン、以前のNY公演と3箇所を観たことがあったが、時間が経っていたので自分の感じ方も含め変わったかと思っていが、今回の公演はオーケストラの数などは減ったとは言え、やはり良い作品はいつまでも良いように思う。
舞台が終わって観客が帰る道すがら、最後に歌われる「民衆の歌」"Do you hear the people sing?" を口ずさみながら帰る人が何人かいたのが印象的。

公演日にもよるが前から3列の中央は平日201.25ドル、週末251.25ドルのプレミアチケットが劇場で売り出され、4列目以降は111.25ドルからという料金体系。
しかし幕を開けてみると残念ながらディスカウントチケットが出回っていたが、それでも今日は満席。

後記:
驚いたことに、6ヶ月限定公演のはずが、長期公演に変更になったとのこと。
敏腕プロデュサーであるキャメロン・マッキントッシュ氏が、半年公演と銘打ちながら観客の反応を見て続行を決めたもので、彼は前にもこのような手法をとったことがあるとか。

後記その2:
2008年1月6日終演。
再演版は2006年11月6日に開演、プレビュー17回、本公演479回。

後記その3:
ノーム・ルイスはアメリカ人だが、2011年2月現在のロンドンの舞台でもジャベール役を演じており、2010年10月3日に、ロンドンのO2アリーナで行われた25周年記念コンサートでもジャベール役を担っていた。