ABT(アメリカンバレエシアター)のプリンシパルとして22年つとめてきたアレッサンドラ・フェリのABTとの最後の引退公演へ。
今までだとリンカーンセンターのホール入口にチケットを手にした人が売ろうとする光景は目にしたことがあるが、今日は、綺麗に正装した人ですらチケットが余っていないかと手でチケットの枚数を示しながら来る人に聞いていたり、中には現金のお札を何枚か持ってチケットがないかと尋ねていて、いかにこの日のチケットがプレミアかと言うことが良くわかった。

Choreography : Sir Kenneth MacMillan
Music : Sergei Prokofiev

Romeo : Roberto Bolle
Juliet : Alessandra Ferri
Mercutio : Herman Cornejo
Paris : Gennadi Saveliev
Friar Laurence : Frederic Franklin

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「ロミオとジュリエット」は「マノン」に比べてフェリの踊る部分が少ないのは残念だが、女優フェリを十二分に感じさせるものだった。
ABTのプリンシパル達から次々と花束をもらい、パロマ・ヘレーラはひざまづいて挨拶をし、パロマの方が泣いていてフェリも涙するという場面も。

修道僧のロレンス役には、1914年生まれのイギリス人の元ダンサー Frederic Franklin が演じ、ひときは大きな拍手をもらっていた。
昨年までずっとフェリとペアを組んでいたフリオ・ボッカも登場し、今期のペアのロベルト・ボッレと二人をひきつれてのカーテンコールもあった。
お嬢さん二人も舞台に登場し、次々と観客席からも投げ込まれる花束を一緒に拾うなどしていた。
カーテンコールははっきりとは記憶していないが少なくとも20分~25分はぐらいは続いたように思われる。
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今日のメトロポリタン劇場はフェリの写真集のよう。写真家のご主人が撮ったボッレとのエンパイヤステートビルを背景にしたロックフェラーセンター最上階での写真はひときは目を引いていた。
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帰りがけに、舞台でフェリに花束を渡していた同じくプリンシパルの Irina Dvorovenko と Maxim Beloserkovsky 夫妻が引退パーティ会場に向かうところ偶然会ったので写真を撮らせてもらった。
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