2001年の911テロ以降、NYも再び映画やドラマのロケ地として復活してきているようだ。2002年にはロケの数も相当落ち込んだものの2004年には例年に戻り2005年、2006年とその撮影日数が伸びて来ている。
アメリカでは道路や施設を有料で貸すことによって、映画ロケを産業として成立させている。これにロケに伴うスタッフの宿泊や食事代も加わることで莫大な金額がもたらされる。
年間100本以上の映画が撮られるニューヨーク市ではロケによる経済効果がおよそ60億ドル(約6300億円)とか。これは市の予算の17%にも相当する額だそう。

マンハッタンを歩いていると偶然撮影に出くわすことも多い。
先日もアッパーイーストを歩いていたら映画のロケ班に遭遇。映画「Baby Mama」という新作の撮影とのことで、シガニー・ウイーバー、スティーブ・マーティン、ティナ・フェイがここに居ると言う。

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ユニバーサルスタジオ使用の為普段は停めて良い場所が駐車禁止とのNYPDの貼紙 移動楽屋の車両 各扉に役名が書かれている   撮影現場のタウンハウス

昨秋になるが、偶然行ったレストランの向かいのバーを借り切ってデンゼル・ワシントンが「アメリカン・ギャングスター」のロケをしていて、丁度我々が食べ終わってお店を出たら彼もロケを終えて帰るところを見かけた。
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       ロケのお店から出て来たところ         車に乗り込むところ  

これは、高級ホテルのウオルドルフアストリアでの室内で撮影しているようで、大きなトラックなどから物凄い量の電力供給をしているとみえて、ホテルの側道から壁面に太いケーブルが何本も渡されていた。
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昨年の「スパイダーマン3」の撮影時は、道路のみならず、6番街沿いのオフィスビルに週末は出入りが制限されるお達しまで出ていた。

ウイル・スミスの映画「I am regend」などは5番街のセント・パトリック寺院前やマジソンスクウェアパークなどマンハッタンの要所での撮影のみならず、今年の初旬にはブルックリン橋のたもとのブルックリン側に多数のエキストラ、撮影用パトカー、撮影用湾岸警備艇、ヘリコプターなどを導入しての大掛かりな撮影が数日に渡った為、前日からNY1などNYのテレビ局では映画撮影の為なので事件ではないから驚かないようにとあらかじめ放送していたぐらい。

追記  MOFTB について
MOFTB とは Mayor's Office of Film, Theatre & Broadcasting の略で、 アメリカ初のフィルムコミッションとして、ニューヨーク5地区における映画・CM等のロケーション誘地活動を行うもの。ジュリアーニ前NY市長が映画を利用した広報戦略に力を入れたという。
詳細は Cartoucheさんのブログ を。