4月1日~20日までキーロフ(マリインスキー劇場)バレエがNY公演を行っているので行ってみた。

★ACT ONE
CHOPINIANA
音楽:Frederic Chopin
振付:Michel Fokine
Ekaterina Osmolkina(ファーストソリスト), Mazurka Op.67, No.3 and Avlse Op.64, No.2
Yulia Bolshakova(コールド), Prelude Op.27, No.7
Yana Selina(コリフェ), Valse Op.70, No.1,
Yuvgeny Ivanchenko(プリンシパル), Young Man
とにかく群舞がとても綺麗にそろっていて、見ごたえがあった。
どうしてもABT(アメリカン・バレエ・シアター)と比較してしまうが、肌の色や背格好や四肢の長さが異なるさまざまな人種のダンサーで構成されているABTと違って、キーロフはやはり見た目も統一されている上、手の動きや角度まで揃っているので気持ち良い。
ファーストソリストのEkaterina Osmolkina が良かったように思う。

★ACT TWO
LE SPECTRE DE LA ROSE
音楽:Carl Maria von Weber
振付:Michel Fokine
Yana Selina(コリフェ)
Igor Kolb(プリンシパル)
ACT ONE で登場したヤーナ・セリーナがまた登場。

THE DYING SWAN
音楽:Camille Saint-Saens
振付:Michel Fokine
Uliana Lopatkina(プリンシパル)
1 画像informadanzより
この日のチケットをとったのはこの「瀕死の白鳥」を観たかった為で、楽しみにしていた演目。
演じられるのはあっという間で非常に短いが、現在この「瀕死の白鳥」はロシア人ダンサーでは彼女が一番と言われている。
客席に対して後ろ向きで両手を広げて動かしながら登場する場面は、ウリヤーナ・ロパートキナは手首から先ばかりが曲がっているようで、ニーナ・アナニアシヴィリ の肩関節や二の腕の使い方の方がより美しいと思うのだが、最期を迎え羽をばたつかせている姿はとても良かった。

★ACT THREE
ETUDES
音楽:Karl Czerny
振付:Harold Lander
Alina Somova(セカンド・ソリスト), Leonid Sarafanov(ファースト・ソリスト), Andrian Fadeev(プリンシパル)
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(左の男性はレオニード・サラファーノフ、女性はアリーナ・ソーモワ)
とにかくレオニード・サラファーノフが良い。昨年2月にNYで行われた 21世紀のスター達 STARS OF THE 21ST CENTURY INTERNATIONAL BALLET GALAに出演していたが、その時は少々ミスをしつつも跳躍力は他の並み居るダンサー達よりも優れていた記憶があったが、この公演では2回転ジャンプを6回連続でやるなど、堪能させてくれた。
プリンシパルのアンドリアン・ファジェーエフは人一倍にこやかに踊っていたが、年齢の為?かタフなジャンプ等はあまりなかった。
アリーナ・ソーモワはコルフェからセカンド・ソリストに上がったところのようだが、なかなか綺麗で技術もあるので、これからが楽しみな人かと。
群舞に関しては、最初の CHOPINIANA の方が揃っていたかと。
最初にバーを持って4名ずつが足を同様に動かす場面では、スピードが速くなるに従い、やはり揃わない人が出てきていたが、それだけ難易度が高いことを知ることとなる。
4人が順次2回転してポーズを取る場面で一人目が一回転になったり、12名での男性の群舞では一名着地がずれるなどしていた。

残念なことは、わざわざキーロフのマリンスキーオーケストラを連れてきているようだが、オーケストラがいただけないこと。途中ピッコロがピーッと甲高い音をしばしば立てたり、不協和音的な音がなって前の列に座っていたおじさんも隣の人と顔を見合わせるなどしていた。
しかし、ABTとは異なる群舞は非常に綺麗で安心感を持って観られたことは非常に良かったかと。

キーロフでのダンサーの格付
・プリンシパル 
・ファースト・ソリスト
・セカンド・ソリスト
・プリンシパル・キャラクター・アーティスト
・コリフェ
・コールド・バレエ
・リザーブ・トゥループ