ABT(アメリカン・バレエ・シアター)の春公演のオープニングガラに行った。

正面玄関では、いわゆるセレブの入場シーンを撮ろうと多くのカメラマンが待っていて、セレブ達はカメラマンのリクエストに応えてポーズを取っていた。
各テレビ局のアンカーの人が多いようだった。
1

左の画像は Deborah Roberts と Al Roker。

1 2

やはり目立ったのはドナルド・トランプ氏と奥方かと。おつきの人が持っているチンチラのコートだけでも十分に目を引いたが。

1


1

★前半
THE MERRY WIDOW (Act II excerpts)
振付:Ronald Hynd
音楽:Franz Lehar
Paloma Herrera, Joseph Phillips, Craig Salstein, Jared Matthews ほか

SWAN LAKE (Act III Von Rothbart Solo)
振付:Marius Petipa
音楽:Peter Ilyitch Tchaikovsky
David Hallberg ほか

SPLENDID ISOLATION III
振付:Jessica Lang
音楽:Gustav Mahler
Irina Dvorovenko, Maxim Beloserkovsky
イリーナの衣装が非常に長い長い丈のドレープスカートとなっていて、それが大きく広げられた状態で幕が開いた時にはあまりの綺麗さに会場からはため息が。その長いスカートを小道具として使いつつ、そして最後には取りはらってのダンスで非常に妖艶でかつ綺麗。

DON QUIXOTE (Act III Pas de Deux)
振付:Marius Petipa and Alexander Gorsky
音楽:Ludwig Minkus
Gillian Murphy, Ethan Stiefel
マーフィは得意の2回転ピルエットを4つもきめて拍手をもらっていた。

THE DYING SWAN
振付:Michel Fokine
音楽:Camille Saint-Saens
Diana Vishneva
ヴィシニョーワも長い手を羽のように表現して綺麗で、会場からは大きな拍手をもらっていたが、現在この「瀕死の白鳥」を踊らせたらロシア人で一番というウリヤーナ・ロパートキナを先月NYで公演を行ったキーロフ(マリンスキー劇場)バレエで観た後だけに、ロパートキナの手の使い方がいかに凄いかが良くわかった。
座り込んで最期を迎える際に渾身の力を振り絞って羽を動かす様を表現したロパートキナに対し、ヴィシニョーワは未だ立っている状態で手をばたつかせ、パタリとその場に死ぬように表現していた。

★後半
JUDGMENT OF PARIS
振付:Antony TUdor
音楽:Kurt Weill
Kathleen Moore, Martine van Hamel, Bonnie Mathis, Kevin McKenzie, Victor Barbee
昨年のガラ にはゲストピアニストとしてランランを迎えての演目があり、非常に良かったが、今回は往年の?女性ダンサー3名とABTの芸術監督であるケヴィン・マッケンジーも酔いどれ紳士として出演するなど喜劇のマイムに近いもの。
この演目は後半はじまってすぐにしては派手なバレエでもないだけに、いささか長く感じてしまい、この演目の必要性が良くわからなかった。

GISELLE (Act II Excerpts)
振付:Jean Coralli, Jules Perrot, Marius Petipa
音楽:Adolphe Adam
Nina Ananiashvili, Angel Corella, Stella Abrera, Maria Riccetto, Kristi Boone ほか
さすが、アンヘル・コレーラとニーナ・アナニアシヴィリがそれぞれ出てきただけで会場からは拍手。

LE CORSAIRE (Conrad's Variation)
音楽:Prince Oldenbourg and Riccardo Drigo
Herman Cornejo
LE CORSAIRE (Pas de Deux)
振付:Marius Petipa
音楽:Prince Oldenbourg and Riccardo Drigo
Xiomara Reyes, Jose Manuel Carreno
レイズのスピンはとても早くて良かったが、一瞬ふらっとした場面があって、観客もはっと息をのんでいた。
ベテランのカレーニョはこの役でABTのパンフレットの写真になるなど当たり役としているようで、大きな拍手をもらっていた。
しかし、ユース・アメリカ・グラン・プリ YOUTH AMERICA GRAND PRIXでは若い有望なダンサー達の中にあっては、40歳のジャンプが大きく観えなかったことが記憶に新しい。

ONEGIN (Act III Pas de Deux)
振付:John Cranko
音楽:Kurt-Heiz Stolze after P.I.Tchaikovsky
Julie Kent, Marcelo Gomes
ゴメスは髪をゴマ塩頭にして中年の紳士を好演。ケントもやはりとても綺麗。

ETUDES (Excerpts)
振付:Harald Lander
音楽:Knudaage Riisager after Czerny
Michele Wiles, Angel Corella, Sascha Radetsky ほか
キーロフでもこの演目をやっていて、丁度観た際にはアンヘル・コレーラが演じた役を レオニード・サラファーノフ がやっていたが、そのジャンプ力の素晴らしさが未だ記憶に新しいので、申し訳ないがコレーラのジャンプが今日は見劣りしたように感じてしまった。
群舞もやはりキーロフの方が断然揃っているが、ABTの若いコールドの男性陣は皆身長も180センチは優にある人達で格好良かったかと。


終演後のダンサー達の様子は その2 へ。