マンハッタンを歩いていると、観光客か、それとも地元の人かは、地図やガイドブックを片手にしているかどうかだけでなく、その歩き方や信号の渡り具合ですぐに判る。

マンハッタンなどの住人でない地方からのアメリカ人や、外国人は、歩行者用信号を順守するが、ニューヨーカーは信号が赤であろうが車さえ来ていなければ、さっさと渡って行くのが常。
車も来ていないのに歩行者用信号が赤だからと前の人が立ち止まろうものなら、後ろの人が立ち止まった人にぶつかってしまうことも。
画像の信号の色にご注目を。赤なのだが、まるで普通に渡っている。
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歩行者用信号が黄色を意味する場合、赤色が点滅するが、点滅し出してから交差点を渡るのも当たり前。
すでに点滅していて間もなく赤になると思われる交差点でも渡りだす人が多く、結果として車を止めてしまうことになるので、大きな交差点では、「あと○○秒で歩行者用信号が赤になる」という表示がついたほど。
日本の場合だと、歩行者は赤や点滅の場合はちゃんと待つので、その待たされる秒数を示す為に「あと○○秒で青信号になるのでお待ちください」という意味で秒数の表示があると思うのだが。。。
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一方、車はどうかというと、勿論信号無視は出来ない。
しかし、渋滞が酷いと車は全く動かない為、交差点などに立ち往生することも多々。しかし立ち往生と言うよりは、強引に交差点につっこんだ車だけが後で行ける場合も多く、行ったもの勝ちになることも。
というわけで、大きな交差点などには、交差点内に強引に入らないようにと促す看板もあるが、その効き目たるや疑わしい。
交差点をブロックするな。さもないと罰金と2ポイント(こちらは日本と違って減点方式ではなく、加点式)
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そして交差点につっこんだは良いが、前方が渋滞で動かずに信号が変わってしまって、交差点内で停車したまま別の方向から来た車が通行できないという光景が発生。
この画像は、右側奥にある市バスが左から右に進む時に強引に交差点に入った為、直進車が行きづらくなっている。
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すると、鳴らす、鳴らす、クラクションは確かに鳴らす為にはあるが、これまた煩い。
勿論場所によってはあまりに煩いのでクラクション禁止の場所もあるが、クラクションを鳴らしたことで取り締まられているところは見たことがない。
クラクションを鳴らすな 350ドルの罰金
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どんな感じか交差点を上から見てみると、、、この交差点は歩行者のスクランブル交差点でも全くないので、歩行者の動きで左右の道の信号が青に変わったと思っていただきたい。
車が交差点内にいるので、歩行者は車をよけつつ歩くしかない。


あまりに交差点への強引な突っ込みによる渋滞が酷いので、そう言えば昨年だったか、交差点で停まっている車に罰金を科すべく条例を作り主要交差点にカメラを設置した、とニュースで言っていたように思うのだが、果たしてその効果があるとは全く思えない。

以前に日本で「赤信号、皆で渡れば怖くない」という言葉が流行ったが、こちらは他人がやっているからやっても良いという感覚と言うよりは、他人はどうあれ(=他人の、他の車への迷惑は顧みず)自分が良いと思えばやるといった感じかと。

別に歩行者用信号を無視することを推奨したつもりはなく、あくまでニューヨーカー気質を書いただけなのでご理解のほどを。
因みに、カリフォルニアでは、歩行者用信号を無視した歩行者には罰金が科せられるとのこと。