ニューヨークを代表するダンスカンパニーであるアルヴィン・エイリー・アメリカン・ダンス・シアター Alvin Ailey American Dance Theater。
故アルヴィン・エイリー氏が創設したアフリカ系ダンサーが主体となったダンスカンパニーで、今年で創設50年を迎えることから、マンハッタンでは特別イベントが行われた。
毎年12月の公演の本拠地であるシティ・センターを一日借り切っての3回の無料公演。そしてシティ・センター前の55丁目、6番街と7番街の間を歩行者天国として色々なお店や子供向けの催しが行われた。
この無料公演はNY市の5つの地区全てで行われている。

公演は11時、2時、4時半の3回で、11時の公演を観に行った。
無料公演だが、開始の1時間前に順番に無料チケットが配られ、そのチケットの座席に座ることになる。
ラッキーなことに、グランドディアの中央席となったので、非常に良く観ることが出来た。

PHASES (1980)

Flight Time
振付:Alvin Ailey、音楽:L. Mizell
Rosalyn Deshauteurs, Antonio Douthit, Chris Jackson, Gwynenn Taylor Jones, Constance Stamatiou, Willy Laury, Khilea Douglass, Roxanne Lyst
アフリカ系の褐色の肌のダンサーがほとんどだが、数名いるわずかな白人のアメリカ人女性 Gwynenn Taylor Jones とフランス人の男性 Willy Laury が出ていた。
他の色と違う色というのは、自然と目が追ってしまうが、どうしても重たく見えてしまう。

REFLECTIONS IN D (1962)

振付:Alvin Ailey、音楽:Duke Ellington
Vernard J. Gilmore
昨年のガラ公演 でこの演目を Matthew Rushing で観たが、Gilmore もなかなか良い。
終演後に、偶然路上で Gilmore を見かけたが、背は170センチ程度と小さく、舞台での大きな演技と実際の差に驚いた。

FOR BIRD WITH LOVE (1984)

振付:Alvin Ailey、音楽:Charlie Parker, Dizzy Gillespie, Count Basie, Jerome Kern
Bird Alto Sax : Clifton Brown
Men Close to Him musicians : Antonio Douthit, Yannick Lebrun, Chris Jackson, Kirven J. Boyd, Marcus Jarrel Willis
Women Close to Him : Roxanne Lyst, Courtney Brene Corbin, Khilea Douglass, Rachael McLaren
Showgirls : Gwynenn Taylor Jones, Constance Stamatiou
The Progenitor, The Man Who Came Before, A Club Manager : Anthony Burrell

BLUES SUITE (1958)

振付:Alvin Ailey, 音楽:Traditional
Vernard J. Gilmore, Yamnick Lebrun, Abdur-Rahim Jackson, Willy Laury

REVELATIONS (1960)

振付:Alvin Ailey, 音楽:Traditional
Pilgrim of Sorrow
"I Been 'Buked" : The Company
レヴェレーションズの代表的この演目。最初、いささか手や体の角度が合っていなかったように感じた。
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"Didn't My Lord Deliver Daniel" : Malik Le Nost, Khilea Douglass, Constance Stamatiou
"Fix Me, Jesus" : Gwynenn Taylor Jones, Anthony Burrell
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 二人で踊るこの演目では、上記白人の Jones がなかなか頑張っていた。(画像は Sims 夫妻)
Take Me to The Water
"Processional/Honor, Honor" : Malik Le Nost, Roxanne Lyst, Yannick Lebrun, Marcus Jarrell Willis
"Wade in the Water" : Rosalyn Deshauteurs, Vernard J. Gilmore, Courtney Brene Corbin
"I Wanna Be Ready" : Clifton Brown
この演目でも一番大好きなパートで、もともとはラテン系の Guilermo Asca が踊る予定だったが、Clifton
Brown に代わった。Asca はカンパニーでは古参で重鎮かも知れないが、やや太めで重たく見える上、
アフリカ系ではないので、四肢が短く映えないのであまり好きではなかった為、現在アルヴィン・エイリー
の顔でもあるクリフトンを観ることが出来て非常に良かった。
一番好きな Amos J. Machanic, Jr. は4時半の公演でこのパートを踊るとあって、残念ながら彼を
この日は観られなかったのは残念だったが。
Move, Members, Move
"Sinner Man" : Chris Jackson, Yannick Lebrun, Marcus Jarrell Willis
"The Day is Past and Gone" : The Company
"You May Run On" : The Company
"Rocka My Soul in the Bosom of Abraham" : The Company
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この日は入場者の年齢制限も一切なしなので、ベビーバギーでやって来た赤ちゃんや子供もおり、途中声を挙げたりしていたが、この日は無礼講。
開場のシティーセンターの外はお祭り会場と化していて、子供達にダンスの無料レッスンのクラスがあったり、バケツをひっくり返して皆でリズムを学ぶドラムのクラスがあったり、フェイスペイントや、風船で色々な動物などを作ってくれる大道芸人ありと、子供もしっかり楽しめるような盛り沢山な内容。
お店も、普段良く目にするストリートマーケットのお店よりもクオリティーが高く、アフリカ文化に因んだ物も多かった。
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2時からや4時半からの公演は、同じ演目だが出演者が異なることもあり、本当なら全て観たかったところだが、あいにく午後から用事がありずっと居られなかったのが何よりも残念だった。
これらの素晴らしい無料企画のスポンサーはブルンバーグ社を筆頭とした寄付から成り立っている。こういう素地がやはりNYは恵まれていると実感したイベントだった。