ハリー・ポッター主演で有名なダニエル・ラドクリフ Daniel Radcliffe が昨年２月から６月上旬までロンドンのギールグッド劇場で「エクウス　EQUUS」の舞台を勤め（英語では「エクアス」に近い発音）、ＮＹブロードウェイには９月から来年２月初旬まで出演する。今月２５日から正式に開幕するが、その前のプレビューに行ってみた。

脚本 Peter Shaffer
配役
Martin Dysart : Richard Griffiths
Alan Strang : Daniel Radcliffe
Nurse : Sandra Shipley
Hesther Saloman : Kate Mulgrew
Frank Strang : T. Ryder Smith
Dora Strang : Carolyn McCormick
The Young Horseman & Nugget : Lorenzo Pisoni
Harry Dalton : Graeme Malcolm
Horses : Collin Baja, Tyrone A. Jackson, Spencer Liff, Adesola Osakalumi, Marc Spaulding
Jill Mason : Anna Camp

（画像はNYタイムズより）

主演のリチャード・グリフィスとダニエル・ラドクリフ以外は全員、ロンドン上演時とは異なる新しいキャスト。リチャード・グリフィスは、ハリー・ポッターシリーズにバーノン・ダーズリー役として出演している。

今回ダニエル・ラドクリフは舞台は初めてとのことだが、舞台での発声練習などの特訓を行ったとのことで、非常にはっきり聞き取り易くて良い。ＮＹタイムズの評にもあったが、子役で成功した俳優は得てして麻薬などに走るなど成功しない人が多いなか、彼に限ってはそのようなことはなく、脱ハリー・ポッターとしての今回のトライを歓迎していた。

プレミアシートにテレビ局ＮＹ１の演劇等の評論家が観に来ていたので、今週土曜のエンターテイメントの時間に評価するものと思われる。
正直驚いたのは、客層に男性が非常に多いこと。それも中年男性カップル。やはりそちらの方面の男性には美少年系の彼が全裸になる今回のお芝居に興味津津なのか、それとも１９７３年に初演された頃からのファン層なのか。

終演してからもファンサービスが非常に良い。実際に見る彼は舞台上で見る時よりもずっと小さく、なるほど身長約１６５センチ（５フィート５インチ）というのが頷ける。


思えば相当前に、東京の劇団四季で市村正親氏と日下武史氏の出演でこの「エクウス」を観た覚えがあるが、詳細は良く覚えてなかったが、感動したことだけははっきりと記憶している。
勿論、日本では今回のダニエル・ラドクリフのような露出度はなかったので演出が少々異なるが、熟練した俳優の市村氏が１７歳の自我や性に目覚める少年を演じるのも良し、実際に今年７月で１９歳になったばかりのダニエル・ラドクリフが等身大で演じるのも良し、全く違うアプローチを観られたようで良かったかと。

後記
オープニング翌日の９月２６日に放送されたＮＹ１では、絶賛していた。
ダニエル・ラドクリフが舞台経験がないのは信じられない、大ベテランのリチャード・グリフィスとしっかり共演出来ていると。