NYのテレビ局NY1の昨日の報道では、パターソン州知事の増税についての発表が話題となっていた。

税収入をウオール街からも多額に得ているNY州だが、ウオール街に端を発した経済危機により例年どおりの税収入は今後見込めない。
しかし、現在約150億ドル(1ドル=92円計算で約1兆3800億円)の赤字のNY州としては、苦肉の策を昨日発表した。

先日は、夜間常備配置されていた消防局員の人員削減などもニュースになっていたが、教育機関などにもそのメスが入ることになった。
CUNY(The City University of New York)は、アメリカ合衆国で最も大きな都市型の公立大学の集合体の総称で、4年制の大学が11校、二年制大学が6校、大学院大学、法科大学院(the Law School)、ジャーナリズム大学院(the Graduate School of Journalism)、特待生のプログラムなどから成り立っていて、現在約45万人以上とも言われる学生が在籍している。
そして今回、州の財政赤字を削減する為の余波がCUNYにも及び、その職員による大々的なデモが行われていたところに、今日偶然出くわした。

大勢の人達が小雪が舞う寒空の中を、「INVEST in CUNY, INVEST in NEW YORK(CUNYに投資を、NYに投資を)」と書かれた大きなプラカードを持っての抗議活動。
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配っているビラ「NYのニューディール法はCUNYと共に」と書かれ、22000人のCUNYのスタッフの組合によるもの。
ビラによれば、CUNY卒業生の8割がNY州に留まり年間15ビリオンドル(=150億ドル)もの貢献をしている、CUNYへの予算カットと学費値上げは間違っている、大恐慌の時代ですら新しい2つの大学を創設し1つを建て、学費は無料だった・・・云々、CUNYやその学生から経済危機を脱しようとするのではなく、他にしろ、という内容。
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また、昨日の発表では、学費のみならず、医療や、免税になっている衣料品などにも増税する他、笑ってしまったのは、ダイエットコーラではない普通のコーラには15%もの税を上乗せしようと発表されたこと。Obesity(肥満)税というものだそう。果たして、その効果やいかに?

後記 結局、肥満税というものは実施されないことに。