この演目は、ドレスリハーサル そして 3月11日の公演 を入れると今日で観るのは3回目となる。
ナタリー・デッセイとフアン・ディエゴ・フローレスという人気の組み合わせということで、新演出には賛否両論あったようだが、それでもチケットは完売。前日の ルサルカ に続き、友人のお陰で観ることが出来た。(画像はHPより)
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by Vincenzo Bellini
Libretto by Felice Romani
指揮:Evelino Pido
ロドルフォ 伯爵でこの地の領主(バス)Count Rodolfo : Michele Pertusi
テレーザ 水車小屋の女主人(メゾソプラノ)Teresa : Jane Bunnell
アミーナ テレーザの養女(ソプラノ)Amina : Natalie Dessay
リーザ 旅館の女将(ソプラノ)Lisa : Jennifer Black
エルヴィーノ 金持ちの若い地主(テノール)Elvino : Juan Diego Florez

今回はラジオ放送もビデオ撮りの日でなかった為か、前半のフローレスはやや声量などをセーブしている気がしないでもなかった。
2幕目最初のアリアではさすがに素晴らしく、しばし拍手が止まらないと言った感じもあった。
ドレスリハーサル時には彼のペースよりもオーケストラのテンポが非常に遅く感じたことが多々あったのだが、前回観た時は全く感じず、今日は1幕目など、あえてフローレスがオーケストラよりも間合いをためてゆっくり歌っている部分があったように感じた。

ナタリー・デッセイは、先週の3月11日に観た時に最後の歌の出だしを間違えるという大ちょんぼをしてしまったが、今日は歌わないでイントロだけの部分では6回もくるくる回ってから少し「ふー、疲れた」という表情をしてから歌い出して笑いを取っていた。
上記の画像でもしかりだが、腹ばいになっての発声や、くるくると舞台で回った直後に歌うなど、彼女は本当に芝居や動きがあっても歌がぶれることがないのが凄い。
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このベッドの上に立ち上がり、ベッドの両端を持った人達がくるくるとベッドを回す時は、フローレスもベッドの上に乗ってお互い向き合って歌うのだが、今回はフローレスは足元を再度踏ん張りなおして歌っていたが、ナタリー・デッセイは意に介さずナチュラルだった。

ロドルフォ役のミッチェル・ペルトウージは、ナタリー・デッセイ扮するアミーナが夢遊病の為に無意識で彼の寝室にやって来た時、ドレスリハーサルでは「あれれー、どうしよう?」と困惑の表情を、31日に観た際(公演回数としては初演日から3回目)は困惑の表情に加え顔がほてったような手のしぐさがより加わっており、今回(公演回数としては5回目)は困惑しつつ生唾ごっくんという表情が加わり、手のしぐさをしていた。

観客の雰囲気は、前回の方がノリが良いように感じたが、それでも最後にフローレスがカーテンコールに現れると、最上段のサイドの席からはパンフレットを切った紙吹雪が捲かれ、フローレスは喜んでそれを2つほど拾っていた。
また、その後にナタリー・デッセイもその紙吹雪を捲いてもらったので、やはり彼女も拾っていた。