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群雄割拠のマンハッタン。とは言え、昨年のリーマンショック以降、にわかに商業ビルの空きテナントが目立つようになってきた。

NYに行く人は必ず訪れると言って良いタイムズスクウェア。
一番の商業地域に堂々と店舗を構えていた英国系大型CD販売店のヴァージン・メガストアも姿を消した。(画像右に Virgin の文字の下には黄色字に黒い文字で STORE CLOSING の文字が)
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このお店の場合は、経済危機以前の昨年6月に撤退を発表していたのだが、もともとこのヴァージン・メガストアが契約して支払っていた家賃は1平方フィート(約30センチ四方)54ドルだったが、昨年のその時点でのこのエリアの相場は、1平方フィートで約700ドルと上がっていた為、ビル所有者がより高額な家賃を支払ってくれるテナントを入れようとしたのが発端とのこと。
果たして、現在はこのエリアの家賃はどうなっているのかは不明だが。

大手家電販売業のサーキットシティが倒産し、クローズ間際には大安売りをした時には、以前にはない賑わいを見せていたりもした。
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アッパーウエスト店のこのテナントは、後に入る業者が未だ決まっていないようで、不動産業者の連絡先がガラスに貼ってあった。

昨年秋の経済危機前までは、マンハッタンの不動産高騰に歯止めがかかっていなかったこともあり、スーパーマーケットが家賃の支払いができずに撤退し、変わって高級住宅や銀行などが入る傾向にあった。
利益率が1~2%と低いスーパーマーケットの運営では、高い家賃が支払えず、昨年と2002年とを比較すると、スーパーマーケットの数は3分の1にも減ってしまった。
NY市内にある D'AGOSTINO、GRISTEDES、KEYFOOD など大手スーパーマーケットは2000年以降、1年に約12店舗ずつ閉店しているとか。
マンハッタンに住むニューヨーカーは車を持っていない人が多いこともあり、D'AGOSTINO などでは、買った品物を運ぶサービスをして、生き残りに奔走している。
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しかし市民の中には、近所のスーパーマーケットの撤退によって、生鮮食料品を身近に買うことが出来ず冷凍食品を購入し、健康問題が発生しているとも。例としては、ブルックリンの中部やブロンクスではスーパーマーケットが少ない為、糖尿病や肥満の割合が多くなっているとも言われている。
市では、その対策として、路上で販売する野菜や果物の露天商のライセンスをより多く発給するなどしているとか。
一方、そう言う状況を好機としている企業もある。3番街36丁目にあったスーパーの GRISTEDES が閉店した後、近隣に配られた広告のポストカード。フレッシュダイレクト Fresh Direct という会社は、店舗は持たずにネットなどで生鮮品などを受注してデリバリーするのだが、
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  さようなら、GRISTEDES、こんにちは、フレッシュダイレクト
  悪いニュース:あなたの近所の GRISTEDES が閉店したこと
  良いニュース:フレッシュダイレクト! 最初の2度のオーダーから25ドルを値引きします、云々・・・

いつでもどこでも、虎視眈々とビジネスチャンスを狙っているのがマンハッタンらしい。