愛知県の祖父江町は日本一の銀杏産地で、樹齢100年を超えるものを含め一万本のイチョウを数え、紅葉のシーズンにはとても綺麗と聞いたので行ってみた。

イチョウというと並木になっているイメージがあったのだが、ここはイチョウ畑になっているので、やや様相が異なる。
1
1

大きなイチョウや若いイチョウも等間隔に植樹されていて、銀杏収穫の為にブルーシートや藁が敷かれている所もあった。祖父江の銀杏は丸形でしかも大粒なのが特徴で東京や名古屋方面へ出荷しているとのこと。
1 2

樹齢200年を越えるイチョウもあるというので観に行ってみた。その巨木は個人のお宅にあったのだが、入口を解放して下さっていたので、拝見することが出来た。凄い迫力。
もともと伊吹颪の強風に対する防風林としてイチョウが植えられたが、徐々に周辺は銀杏を採る農家が増えていったのだとか。
1 2

1

夕方になって夕日を浴びたイチョウの葉は徐々に黄色から橙色に変わってとても綺麗だった。
2 1


イチョウの起源:
イチョウは生きている化石といわれ、その起源は今から1億5千万年前の古生代末2畳紀から中生代3畳紀にさかのぼり、中生代のジュラ紀から白亜紀にかけて最も繁栄した植物の一種。
その後新生代に入り、氷河期を迎えて絶滅した植物は少なくない。イチョウ属の多くもこの時代に絶滅したが、比較的暖かかった中国中部地域の物だけが絶滅を免れ、現代に生き残ったと考えられる。このためか、中国が原産地であることが定説となっているが、真相は定かではない。現在、イチョウは1科1属1種。

イチョウの由来:
日本に渡来した時期ははっきりしないが、中国から仏教の伝来とともに導入されたという事が定説となっている。しかし、帝国森林会編著による日本老樹名木天然記念樹(1962年)には、2000年生のイチョウが長野県にあり、1870年生が福岡県、1600年生が広島と大分に、1550年生が長崎、1500年生が富山と高知の諸県にあるとされている。
祖父江町には樹齢100年を超えるイチョウの大木が数多く存在する。この地域には伊吹おろしが吹きつけるため、防風林を兼ねて、古くから神社・仏閣・屋敷まわりにイチョウが植えられてきた。現在この実を収穫調整して出荷していることから、祖父江町のギンナンは「屋敷ギンナン」と言われている。
ギンナン生産を目的とした栽培は祖父江町が最も古いとされているが、その歴史は意外と新しく、当町の古老の話では100年ほど前だと。次第に大粒種の穂木が広まり、集落全体に普及してきた。
このようなことから、食用を目的に品種の選抜、淘汰が行われてきた。祖父江町内で栽培されている品種には久寿(久治)、金兵衛、藤九郎、栄神などがある。(稲沢市HPより抜粋)