NYの大きさを感じる時として、先日は 豪華客船編 をとりあげたので、今回は飛行機編。
NYに初めて行ってまず驚いたのは飛んでいる飛行機の多さ。空を見上げるといつも何処かに飛行機が飛んでいるのが見えると言っても良いぐらいだった。

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日中はその飛行機雲の多さから、夜は飛行機のライトが点々と続くことから、NYの規模が感じとれると思う。

マンハッタン内には空港はないが、主要アクセス空港として、JFK(ジョン・F・ケネディ)国際空港、ラガーディア空港、ニューアーク・リバティー国際空港(隣接するニュージャージー州だが)の3つがある。
しかし、どれもが非常に混む。特にJFK空港は最悪で、所謂日本のお盆やお正月の帰省ラッシュと同様のサンクスギビング前などは相当な覚悟で行かないと、各航空会社のカウンター前の長蛇の列、出国手続きのカウンタ-前の列、セキュリティチェックの為の列、列、列、、、


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空も滑走路も混雑しきりで混みあっているのでなかなか着陸できない、あるいはようやく飛行機に乗り込んでも飛び立つまでに延々待たされる、など1時間や2時間の遅延は当たり前。パイロットの人も心得たもので「現在滑走路に30機程が離陸待ちで我々は○番目だから後○○分ぐらいかかるだろう」と逐次機内放送が入れてくれたりもする。飛行機も滑走路横の誘導路で小さく前にならえ!状態で列を作っている。


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混みあっていて着陸できないのは、長旅の末早く家路につきたい時には最悪だが、トロントからNYに戻って来る時にあえて混雑を避けたつもりでウイークデーの昼間にラガーディア空港着陸の飛行機を選択したにもかかわらず、機長さんから「管制塔から、混みあっているので20~30分旋回しておいて、と言われました」とのこと。その時はマンハッタン上空を廻ってくれたので、まるで遊覧飛行のように景色が楽しめて非常に面白かった。その様子は こちら

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「ハドソン川の奇跡」と言われるラガーディア空港から離陸した後にマンハッタンの西を流れるハドソン川に飛行機が不時着した事件が昨年あった。
マンハッタン内にはヘリポートが3つあり、年間計57500回もヘリコプターが離発着しているが、1100フィート(約340メートル)以下のハドソン川上空は管制官がチェックしていないそうなので、パイロットは無線交信や目視で操縦していると聞く。
あの過密な空から、そして不時着したハドソン川もニュージャージーとマンハッタンを結ぶフェリーやウオータータクシーが行き交う辺りと言うのに、よくぞピンポイントで不時着できたなとも思う。ハドソン川不時着事故の様子は こちら
→ 1100フィート以下の件について sshim2006さん より教えて頂きました。
昨年夏に起きたヘリと小型機の衝突事故を受けてルールが少し変わり、航空機種別で飛行高度が厳しく制限を受けるとのFAA発表があったそうです。

因みに、JFK空港はマンハッタンから24キロの場所に位置し、滑走路が5本、50を超える国々から100社近い航空会社の定期便が就航し、一日の離発着数は400件以上で、国内線の離発着は800件近くもあり、面積は成田空港の約2倍。
ラガーディア空港はマンハッタンから17キロ、国内線が主流だが滑走路が3本、ニューアーク空港は16キロ離れていて、滑走路は3本。

昨年2月に発表された Grounded: The High Cost of Air Traffic Congestion からの抜粋だが、
・2008年、旅行者の待ち時間を金額に換算すると17億ドル
 2008~2025年では合計500億ドルに達するであろう。
・燃料費や人件費など航空会社が支払う超過分は、2008年に8億3400万ドル、2025年まででは250億ドルに達するであろう。
・航空貨物会社は2008年に1億3600万ドルの損失、2025年までで合計40億ドルの損失になるであろう。
・2008~2025年の間に、215億ドルの損失を経済に及ぼすであろう。
・同じ期間中に、航空機が長時間に渡り列をなして離陸待ちする燃料費は17億ドルであろう。

NY州内には、現在大小併せて13か所もの空港があるが、果たしてアメリカ国内の仕訳対象になっているのかは不明。。。