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さまざまなレストランが割拠するマンハッタンだが、たまに扉に黄色い紙が貼られているのを見かける。
これはNY市衛生局が貼った「営業停止」の通告書。レストラン側はこれをはがすことは出来ない。
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確か3年ほど前に、マンハッタンのダウンタウンにあるKFC・タコベルの閉店した店内に居るネズミのビデオが全国ネットのテレビに流され、大騒ぎになったことがあった。一匹どころか群れが居たので「Rat Party」などと名付けられたしまっていた。
この事に端を発し、NY市衛生局が検査を強化。
その後、何でもないカジュアルなお店はもとより、NYの有名3大シェフのうちの一人のお店でも営業停止になったり、映画のタイトルにもなり子供にも大人気で世界一高いチョコレートサンデー(当時約280万円)を出してギネスブックにも載った有名パフェ屋さんや、SATCにも登場したカップケーキ屋さんや、有名レストランが経営する私も大好きだったハンバーガーショップなど、あちこちの有名店が一定期間の営業停止命令を受けていたこともあった。
そう言えば、老舗日本食レストランでも、ゴキブリが居たなどから検査にひっかかり、賄賂として200ドル(だったかな?)を日本人オーナーが検査員に渡して事なきを得ようとして、逆にその行為でお縄になられたことがあったような。。。

ただ、この黄色い紙が貼られたレストランの全てにネズミやゴキブリが居たわけではない。
年に1度行われる検査では、色々な項目に違反があればそれぞれ点数をつけ、加算された点数が28点以上だと不合格になり再検査や営業停止となる。
項目の中には、要冷蔵の食品を華氏41度(摂氏5度)以上で保管していた、保管していた缶詰に傷があったり膨張していた、お寿司のシャリなど室温で置いておかなければ美味しくないものは室温保管4時間以内まで、などなど、結構厳しい。

ただ、デリやファストフードのサンドイッチを目の前で注文して作ってくれるお店では透明な手袋をしているが、会計時もその手袋のままお金をやりとりしていて、手袋をつけている意味を疑うこともしばしば。
ショッピングモールなどのなんちゃって系寿司バーでお寿司を握っているアジア系のお兄ちゃんなどは手袋をして握っているが、日本人の私からすれば、手袋で握られたお寿司は決して美味しそうには見えない。

NYの衛生局のホームページではNY市内のレストラン全ての検査結果を閲覧できるようになっており、違反がなかったり違反点数の少ないレストランには賞が授与されている。受賞したレストランとして目をひいたのはマクドナルド社。製造工程や食品管理などが全てマニュアル化されていることが功を奏したんだとか。

以前に、アメリカ人と日本人の清潔感の違いについて述べたが(その記事は こちら)、土足文化でその床をハイハイしているアメリカの赤ちゃん、外から帰って来た犬がそのままベッドにもぐりこみ、飲食店のトイレでは「従業員は手洗いをしましょう」とあえて書いてあることを考えると実際は?と思えてしまうアメリカ。インフルエンザが流行った昨年、一斉にマスクを着用した日本国内、そしてNYでマスクをしていた日本人を逆に気持ち悪がって揶揄していたマスク文化のないアメリカ人、、、、など挙げればきりがないぐらい清潔感も多いに異なる。日本人が潔癖症過ぎるから免疫がなく、海外旅行などでもすぐにお腹を壊すんだとも言われる。

日本ではどのように管理されているのかわからないが、そう言えば同じぐらいの時期にも日本でも色々な食をおびやかす問題が勃発していたが、大手ということもあるのか、話題になったお店も今は立ち直っておられるようで何よりかなと。