川売(かおれ)の梅

愛知県新城市に梅を作っている里があると聞いたので行ってみた。わずか15戸の農家が、7種類 約1500本の梅を育てている。あいにく観たことがないのだが、映画「折り梅」のロケ地にもなったのだとか。
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山里の春を感じさせてもらえた。早咲きの桜もあり、桜と梅を同時に観られた(画像右)。

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何軒かでは、自宅の軒先などで自家製のものを売っていた。
五平餅は、ほんのり梅の香り付。梅のアイスクリームは果実が入っていてさっぱり美味しかった。
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色々な梅を試食させてもらえた。もともと梅の里になる前は、コンニャク芋を栽培していたのだそうで、その日の朝作った未だ温かいコンニャクなども売っていた。買ってお刺身で食べてみたがとてもソフトでプリプリ。
観賞用の梅林ではなく生産する為、一斉に花が咲いて一斉に実がなると収穫期が大変なので、花の咲く時期がずれるように一軒の家で管理する梅は種類を変えて植えているのだとか。
尚、小梅は早めに採って干さずにつけるのでカリッとした食感が残るのだそう。
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ミツマタ(三椏)は2月末の徳川園では未だ蕾だったが、もう満開になっていた(画像左)。
猫柳も地味ながら咲いていて、蜂が忙しそうに飛び回っていた。
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ミモザアカシアも綺麗な黄色を見せていた。


以下は教えてもらったことの備忘録:
★品種
長束(なつか) 白い花、加工用(漬梅)、開花時期早い、黄熟しても落果しにくい、黒星病が出やすい。
青軸(あおじく) 白い花、青果用、外観が綺麗、梅酒用、黒星病が出にくいが、ヤニふき果出やすく収穫量が不安定。
鶯宿(おうしゅく) ピンクの花、酸味強く梅酒用、青果用、果皮薄く果皮色すばらしい、毎年良く生る豊産性品種、大玉果、黒星病でにくい、樹勢が非常に強い、ヤニふき果多い、傷果でやすい、枝立ちやすい。
玉英(ぎょくえい) 白い花、栽培しやすい、平均的になる豊産、玉肥大良好、白加賀の優良系統、授粉樹必要、枝が垂れやすい。
白加賀(しろかが) 白い花、梅酒に最適、授粉樹が不可欠、黒星病出やすい。
南高(なんこう) 白い花、熟期遅い、果皮色は赤色やリンゴ色、漬梅向き、花粉多い、生産が安定、枝が細く折れやすい。
     
★早晩性
早咲きI:浪花、長束、曙、紅加賀、甲州深江など
早咲きII:織姫、甲州最少、玉梅X甲州最少、梅郷、玉梅、地蔵、白玉、剣先、花香実、紅サシなど
中間III:南高、籐五郎、甲州黄熱、城州白、養老、稲積、鶯宿、薬師、改良内田、太平、庵原など
中間IV:玉英、白加賀、小向、養青、持田白、つの梅、豊後など
遅咲きV:北海豊後、西洋梅、節田梅、豊後X甲州黄熱、鈴木白など

★大きさ
極小(5グラム内外):甲州最少、甲州黄熟、甲州深紅、竜峡小梅、信濃小梅、小梅、織姫など
中の小(5~15):林州、美川小梅、室谷など
中(16~25):長束、曙、玉梅X甲州最少、稲積、鶯宿、地蔵、玉梅、十郎、薬師など
中の大(26~30):古城、南高、筋入白加賀、紅加賀、浪花、籐五郎、養老、庵原、改良内田、剣先など
大(31~40):白加賀、玉英、小向、養青、青玉、杉田、青軸、城州白、太平など
極大(41以上):豊後、西洋梅、北海豊後、節田梅など


四谷(よつや)の千枚田
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鞍掛山麓に石垣を組んで棚状にした田が広がる。高低差200メートルに、1296枚の棚田があるが、平成17年現在、39戸の農家が850枚の田を耕作していて、最高で一戸が62枚を耕している農家もある。日本の棚田百選にも選ばれているのだとか。
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つくしがあちこちに。もうすっかり春だ。