ボルネオ島の都市であるコタキナバルを後にし、観光しつつ車でスカウ村に向かった。

キナバル公園

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イメージ 10標高4095.2メートルのキナバル山を含むキナバル公園はマレーシアで初めてユネスコの世界遺産に登録された。
キナバルとは、死者の霊が帰る場所という意味。
海底が隆起して出来た山の山頂部分は花崗岩で、切りたった岩に覆われており、一番高い岩は、イギリスの登山家ヒュー・ローに因んでつけられローズ・ピーク、2番目に高い岩はヴィクトリア・ピークと言われ、大小20以上のピークがある。周囲のジャングルには5000種類以上の植物が自生している。


イメージ 18キナバル山を一望できる所にフルーツなどを売っているお店があったのでひやかしていたところ、剥いてくれて試食させてくれた。バンバンガニという果物だそうで、ちょっと繊維質の多い甘さ控え目なマンゴーのような味。イメージ 19









ポーリン温泉&キャノピー・ウオーク

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第二次世界大戦中に日本軍が掘り当てた温泉。大きな露天風呂のようなものや、屋内個室、足湯などがあるので、足湯を。結構熱いお湯だった。




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15分ほど温泉から歩くと、キャノピー・ウオークが楽しめるよう、吊り橋が何本かかけてある。
幅が狭くて少々ゆれるが、高さも長さもないので、怖くない。
やはりコスタリカで楽しんだキャノピー・ウオークの方が断然良く、ここのキャノピー・ウオークは余興と言った感。
コスタリカの様子は こちら


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ピンクの花をつけていたジンジャーの一種

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サラヤ セラヤ とうい木
かつて、80メートルの高さになると伐採し、中国などに輸出していたのだそう。








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30~40分程度ウロウロしていただけだと思うのだが、
綺麗な蝶やトンボ、鳥などに出会えた。



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 シラガシキチョウWhite Crowned Shama


昼食を。
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クアラルンプールではすでにドリアンの時期は終わっていたが、ボルネオ島では7~9月が最盛期とのこと。ドリアン好きとしては、是非美味しいドリアンが食べたいと、道すがら売っているドリアンスタンドに寄ってもらった。
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可愛いお嬢さん達が売っていて、違う種類のものを1個ずつ、2つ併せて5リンギット(約150円)で買ってその場で食べたが、1個は未だ完熟ではなく、もう1個はあまり美味しくなかったので、我々もガイドさんもドライバーさんも満足できず。次のドリアンスタンドへ向かうことに。

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迫力のおばちゃん、そのお嬢さん?、その息子さんがやっているドリアンスタンドのドリアンは秀逸。

丁度そこには、野生のドリアンを採って来た人が背中にいっぱいしょって、お店にドリアンを売りに来ていた。

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ドリアンは、中が白いもの、黄色いもの、クリーミーなものなど、5種類ほどあるのだそうだが、これはドリアン・マニスという種類。
ちょうど食べ頃で、クリーミーで非常に美味しかった。
これは1個6リンギット(約180円)
もっと食べたいぐらいだった。




クアラルンプールの空港上空から見下ろした時にも一面にアブラヤシの木が植林されたプランテーションが広がっていて驚いたのだが、スカウの村に向かう道すがら、とにかく何処を向いてもアブラヤシが続く。
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1本のアブラヤシの木から約30キロの実が採れ、1トンで700リンギット(約21000円)で売れる。アブラヤシは植えてから5年で収獲でき、20年で切り倒して次のものをまた植える。実は落下するのを拾うのではなく、オレンジ色から茶色に変わった物を収獲するのだが、登って収獲するので重労働な為、現在はインドネシア人労働者が従事している。
収獲した実をベルトコンベアーから直接トラックの荷台に乗せている光景が多かったが、中には収獲したものを道路脇に山積みにして、順次トラックが回収していくパターンもあり、山積みしたトラックが行きかっていた。
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1960年代から始まったプランテーションのせいで、低地混交フタバガキ林(熱帯多雨林)のジャングルが伐採され、プランテーションの中に入って来た象は追われ、野生のボルネオ象やオランウータンは減少の一途をたどることに。
現在はこのプランテーションの拡大は禁止されているが、アブラヤシの実から採れる油、パームオイルは、食用やバイオディーゼルなどに使用され現在では世界最大の植物油産業になった。また、最近話題になっている不飽和脂肪酸トランスファットのもとでもある。(以下はNPO法人ボルネオ保全トラストジャパンの資料より抜粋)
ボルネオ島
インドネシア領やブルネイ領も含めたボルネオ島は、日本全土の約2倍の74万ヘクタールで、世界第3位の大きさの島。
223種の哺乳類、358種の鳥類、昆虫類は未知数とも言われている。

アブラヤシとは

・20世紀初頭に、アフリカのコンゴでアブラヤシの原生林が発見された。
・アブラヤシの収穫率は、2006年の世界油脂原料植物では一番多く、年間収獲量が3690万トン、2位が大豆の3519万トン、3位が菜種、4位がひまわり。
・アブラヤシは赤道近くが栽培適地で、果実は年中収獲することが出来、1ヘクタール当たりの年間平均収穫率が2位の菜種が0.64トンなのに対し、3.74トン。
・日本では、菜種油、大豆油に次いで3番目の消費となるパームオイルだが、世界では大豆を抜いて1位となっており、揚げ油やマーガリンやショートニングなどに加工される。
・1950年代までは天然ゴムの生産が主流だったマレーシアだが、合成ゴムの登場で需要が減少。高収入のアブラヤシのプランテーションを1960年代以降マレーシア政府主導で行った。アブラヤシは世界の約87%がマレーシアとインドネシアで生産されており、ボルネオ島とスマトラ島が2大生産地。しかし、その為に、ボルネオ島とスマトラ島の熱帯雨林が激減することとなる。

プランテーションの影響
プランテーションで森を追われ、プランテーションのアブラヤシの実を食べてしまうことで人間とのトラブルをかかえるボルネオ象は、現在その数は1000~2000頭しか棲息していないと言われ、絶滅寸前の1段階前の絶滅危機に分類される絶滅危惧種となっている。
同じく、オランウータンも絶滅危惧種で、1960年代にはボルネオ・スマトラ両島で10万頭以上が棲息していたが、今では2島で63500頭、ボルネオでは56000頭と推定され、サバ州のキナバタンガン川とセガマ川流域に8000頭が棲息していると考えられている。(2004年の研究)
途中、観光や休憩を入れつつ9時間ほどかけてスカウ村に到着。到着してすぐにキナバタンガン川のジャングル・リバー・クルーズに出かけた。その様子は次へ。