あいちトリエンナーレは、絵画や彫刻のみならず、色々な舞台などのパフォーミングアーツも行っている。大須の七ツ寺共同スタジオでの高嶺格(たかみね ただす)氏のパフォーマンスと、愛知芸術文化センター小ホールで行われたニブロールの舞台を観た。

高嶺格 いかに考えないか? @大須の七ツ寺共同スタジオ

何名かの出演者が影絵で全身を使ったパフォーマンスをするのだが、面白いのは、観客が観客席の前に置いてあるタッチパネルでそのパフォーマンスのお題を入力してはじめて影絵でのパフォーマンスが始まる。
つまり、たとえば観客が「フラメンコ」と入力すると、パフォーマーがフラメンコを連想させる動きを影絵で表現してくれるという即興のパフォーマンスとなる。
影絵を映し出す巨大なスクリーンのライティングや音楽もその場でパフォーマンスに併せてつけられる。
「あわおどり」と入力されると、阿波踊りではなく、泡を表現した踊りを即興で行ったりと、ウイットに富んでいる。
「金シャチ」と入力されると、名古屋城の金の鯱鉾のように海老ぞりになって表現していたが、なかなか次のお題が入力されないと、その体勢を保つのが大変なので、パフォーマーがスクリーンの向うから「次!!」と声を挙げて会場中が爆笑になるなど、観客とパフォーマーとの一体感があって面白い。
お題を出す観客にもウイットを求められているようで、このパフォーマンスのタイトルである「いかに考えないか?」がこれまたアイロニカルかと。
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午後2時から始まって、午後8時までぶっ通しとなっていて、観客の入れ替えはなく、各人が出ていくと次のお客さんが入れるというしくみということもあり、外には長蛇の列だった。

ニブロール THIS IS WEATHER NEWS @愛知芸術文化センター小ホール

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ダンス、映像、音楽、美術、衣装、照明など各分野で活躍するアーティストたちからなるカンパニーによるパフォーマンス。

躍動的なダンスやお芝居が、舞台奥に置かれたスクリーンに映し出される映像とリンクしていく。そして舞台全部に真っ白な布が広げられ、それ全体をスクリーンとして映像が映し出されたり、舞台袖から靴が何足も投げ入れられたり、真っ白なスモークがもくもくとたかれるなど。
複合舞台芸術と言われるだけあって、音や視覚などでも色々と楽しませてくれた。