2008年オープンと共に話題となった大阪のフレンチレストランへ。
ランチ7875円のコースを。(サービス料は別途)

イメージ 1
食前酒としてキールインペリアル、キールロワイヤルを。各1575円。
インペリアルの方がよりフルーティな香りが良かった。

イメージ 2
白ワインは La Bernardine 2100円
作り手の方の友人に全盲の方がおられるとのことで、エチケットには点字が打たれている。

イメージ 11
赤ワインはシラーの C-Hermitage 1820円
ビオワインで、ボトルの最後というわけではないが結構なオリが特徴。

メニューのテーマは「味と創造」

イメージ 12
パンは吹田にある ル・シュクレ・クール のもの。結構硬くてしっかりした ル・シュクレ・クール のパンは好きなので、それぞれ個性のあるバターやオリーブオイルと共に楽しめた。ル・シュクレ・クールの様子はこちら 
エシレバター(有塩)と北海道バター(無塩)、ギリシャのオリーブオイルとゲランの塩。

イメージ 13
ひとつ目のアミューズ
ヒラメのカルパッチョ
コリアンダーの風味でいただく。外側には手でつまむのも注意しなければならないような非常に薄い生地で包まれている。

イメージ 14
ふたつ目のアミューズ
半熟卵の上に桃のピューレとクラッシュアーモンド。卵黄がさらっとしていたので、もう少しとろみの
ある方が良かったかなと。

イメージ 15
三つ目のアミューズ
北海道産の帆立。下にはクスクス、上にはサフランの泡のソースで香りが良い。

mineral ミネラル
ようやくここからメニューに書いてあるものが登場。イメージ 16
大地の力を吸収するのは野菜で、その残りのミネラルが海へと流れ、海のミネラルと出会うのは貝であることから、66種類の野菜の上に貝のエキスの泡が乗っている。66種類をカウントしてみようかなと冗談でソムリエーレの方と話したところ、彼女も最初はそうやって食べてみようと試みたが、途中で断念したので、数えずに食べた方が美味しいですよ、とのこと。
カボチャやビーツ、トマトのピューレ、蕎麦や生のとうもろこし、ごぼう、蕪、レンコン、カリフラワー、ブロッコリー、乾燥させたブラックオリーブ、キャベツ、パースニップ、ルバーブ、ムング豆、豆苗、フェンネル、エディブルフラワー、穂紫蘇、、、、野菜の山の中にバターが入っているようで、温野菜の熱で徐々に染み出てソースとなる。レモンがきいていて、オランデーゼソースのように味。

イメージ 18

イメージ 17
foie gras au naturel フォアグラ
焼き塩のみで調理されたフォアグラは、0.1度単位で管理して2時間(だったかな?)かけて火を通したもの。
下にはクロカンノワゼット、上には大根とマンゴーのスライス、そしてその間には隠れてローストしたヘーゼルナッツ。大根やマンゴーの上にはマダガスカル産の黒コショウ。手前には白ワインとリキュールで作ったとろみのあるソース。これは秀逸。フォアグラというと、外はカリッとしていて中はとろ~っとしたものが好みだったのだが、これは全体が濃厚なクリームのような食感で美味しい。宿六はやはり、カリッ&とろ~派とのことだったが。

イメージ 3
agneau 仔羊
これも秀逸。中だけピンク、外側が良く焼けた仔羊は良く食べるが、この仔羊は、非常に薄い外側の部分だけに火が入り、中は均等になまめかしい状態で美味。赤外線でやさしく火入れし、お肉の甘味をひきだして、炭火の強火で外側だけ一気に火をあてているのだそう。中央の茶色いソースはジュニパーベリー(杜松の実)とオレンジとローズマリーが合わせてあり甘目、緑はオゼイユのソース、白いものはヨーグルトで上には半分に割ったドライのジュニパーベリー。クローバーのようなものはオクサリス。奥の黒っぽいものは干しブドウのチャッツネ。どのソースで食べても非常に美味しい。

イメージ 4
tarte ひっくり返ってしまったフルーツタルト
タルトの上下を逆にしたという発想から。下からハチミツ風味のイチゴ、ピンクグレープフルーツ、クリーム、クラッシュさせたスポンジ。

イメージ 5

イメージ 6
poire 洋ナシ
洋ナシを高温の焦がしバターで火入れしていて、上には乳製品を一切使わないカカオのシャーベット、その上にクリームをはさんだ薄いクッキー。透明なものはラム酒とバニラビーンズのソース。手前にはクラッシュしたカカオ。温かい洋ナシの上のシャーベットが徐々に融けていく。洋ナシのコンポートなら良く食べても、バターで火入れしたものは初めて。ラム酒とバニラビーンズのソースが濃厚。この私でも(?!)お酒が強いと感じるぐらい。

イメージ 7
プチフール
ホワイトチョコ、ダークチョコ、コーティングした生キャラメル

イメージ 8
クローブ(これは食べない)に刺してある飴菓子

イメージ 9
クリームにラムを加えた飲み物。これに黄身を足したら、クリスマスに飲むエッグノックのよう。

これにコーヒーやエスプレッソを。

イメージ 10
お土産として女性にはメレンゲが。

ミシュラン関西版が出来た時から関西では唯一のフレンチ三ツ星店。ギャルソンの方達は皆さん若いのだが、とてもしっかりしつつ気さくで話しやすい。2人連れのうちの一人がお手洗いなどに行って一人が待っていると、さらっと話し相手になられたり、お皿をひこうとやってきたが未だお客さんが手を出したりすると、引きに来たり待つそぶりを見せないように自然に去って行かれるなど、見ていて気持ち良い。ただし、男性は夏であろうとジャケットと革靴が必須。NYのレストランだと、結構ドレスコードにうるさいお店があったが、日本ではあまりここまで厳しいお店は少ないかと。最後は、オーナーシェフの米田肇氏が表に立ってのお見送りもして下さる。


大阪市西区江戸堀1-9-11
06-6447-6688(予約受付時間に制限あり)
www.hajime-artistes.com/
※ 来年からはランチは止められるとか。。。