シルヴィ・ギエムの公演を観に行った。

イメージ 3折しも、丁度公演を観に行ったこの日の夜、NHKの「ニュースウオッチ9」で彼女の特集を組んでいたので、興味深く見ていた。NHKの放送は こちら
(いつまでアップされているかはわかりませんが)

10月22日から東京を皮切りに、岩手や福島など被災地をも含めて全国を回る 「HOPE JAPAN TOUR」 のこのポスターは高田賢三氏によるデザイン。
(画像は東京バレエ団HP、CBCHP等より)
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愛知では、Cプロが演じられた。

イメージ 2「白の組曲」 Suite en Blanc
振付:セルジュ・リファール、音楽:エドゥアール・ラロ「ナムーナ」からの抜粋
シエスト:乾友子、高木綾、渡辺理恵
テームヴァリエ:奈良春夏、木村和夫、柄本弾
セレナード:西村真由美
プレスト:佐伯知香、松下裕次、氷室友、長瀬直義、宮本祐宜
シガレット:田中結子
マズルカ:後藤晴雄
アダージュ:上野水香、柄本弾
フルート:小出領子
パリ・オペラ座のシーズン・オープニングの時に上演された演目。
やはり、上野さんに目が行ってしまった。
彼女を見るのは、NYで開催された YAGP(YOUTH AMERICA GRAND PRIX) 2008 で、ABTのカレーニョとホールバーグと共演した時以来。その様子はこちら

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「ルナ」 La Luna

振付:モーリス・ベジャール、音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ
シルヴィ・ギエム
元々、ルチアーナ・サヴィニャーノの為に振付けられた作品で、ギエムがヴァルナ国際コンクールで踊りたいと希望したが、当初ベジャールはそれを拒否。ギエムはビデオで振りを覚えてベジャールに踊って見せて許可をもらったというもので、1983年のヴァルナ国際コンクールで優秀賞、特別賞、金賞を獲得することになった。




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「チェロのための5つのプレリュード」 
Cinq Preludes pour Vioincelle

振付:モーリス・ベジャール、音楽
吉岡美佳、高橋竜太
チェロを大切にしている男性と、少女の恋物語。
男性のしぐさなど、結構コミカル。




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「Two」













振付:ラッセル・マリファント、音楽:アンディ・カウトン、照明デザイン:マイケル・ハンズ
シルヴィ・ギエム
元々は、振付師マリファントの妻でロイヤル・バレエのダンサーだったダナ・フォーラスの為に2001年に創作された作品だが、ギエムが踊るにあたり広範囲に手直しされているのだそう。
1.5メートル四方ぐらいの場所だけで表現するのだが、彼女の背筋は女性のものとは思えないぐらいたくましい肉体美というか筋肉美。まるで解剖の標本のように筋肉の付き方がわかるぐらいで彼女の存在だけで芸術品と言った様相。体脂肪は一体どれぐらいなのかな、、、などと思いつつ見てしまった。(画像はWAPAより)


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「ボレロ」 Bolero
振付:モーリス・ベジャール、音楽:モーリス・ラヴェル
シルヴィ・ギエム、
松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、梅澤紘貴、東京バレエ団


ギエムが、ボレロは2005年の公演で封印すると言っていたが、ベジャール氏の死去に伴い一度は封印を解き、また今回の東日本大震災での公演で演じることとなった。
ボレロと言えばジョルジュ・ドンと思っていたが、シルヴィ・ギエムのそぎ落とされた素晴らしい肉体の方がより合っているのではないかと感じてしまった。
46歳とは思えない素晴らしい動きだった。
スタンディングオベーションもあり、カーテンコールも相当長く続いた。







私がこの会場で見たバレエ公演の中では、一番大勢のお客さんが入っていたかと。完売とまではいかないが、ほとんどの席が埋まっていた。
彼女のことを、100年に一人出るかどうかの逸材というたとえ方をするが、彼女のボレロを生で観られて本当に良かった。
我々の後列には東京から観に来た人達で、新幹線に乗って終演後に帰るようだった。