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刈谷出身の友人が、餅投げがあるから観に行くと面白いよと教えてくれた。愛知県刈谷市の一部の町内では、厄年に当たる男性が、餅投げをしてその厄を払うのだそう。今川町では、その餅投げの前に、2年ごとに行われている 「奴のねり」 なるものが行われるとのことで早めに行ってみた。
 
旧東海道が今川町を東西に貫いており、その旧東海道沿いから「奴のねり」はスタート。沿道には、子供みこしで、すでに町内を練り歩いた子供達が眺めていた。 
 
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先頭の方以外、皆さん、愛嬌のあるお化粧をしている。
先箱(大名の服装や具足などを納めた衣装箱)を持った奴さんや、とても長い槍の先に鳥の羽の付けた 飾鞘(遠くからでも見れば、何家の行列かわかった)を持った奴さんらが続く。
背中の先箱も相当重いようで2人ずつで交代されていた。
 
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まるで祇園祭の長刀鉾の先の部分のような 飾鞘 を持った人2名ずつが途中で交代して、他の2人に投げて渡すのが見どころ。奴のねりが終了してから、この 飾鞘 を持たせて下さったのだが、柄の部分はそれほどの重さではないものの、上の飾り部分が重たいので、棒がしなってバランスが非常に取りにくく、腕力がいる。
 
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やや短い棒の大鳥毛は、頭部分が矛と呼ばれ、天空の邪気を倒して平安と豊穣をもたらすと言われ、房の部分は空を舞う鳥をかたどったものなのだとか。見るからに非常に重いようで、このお二人で交互に投げ渡しては交代されていた。
肩に支えながら右手一本でくるくると回しつつ、足をあげながら行列と一緒に進んでいく。
 
それにしてもとてもアットホームというか、地元の方達によるのんびりとした、ゆるいゆるいお祭り。
全く関係ない私にですら、行列の行進中でない時に、飾り付の長い飾鞘を持たせて下さったり、奴さん達用の力水がわりの缶ビールをわけて下さったり。
 
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かと思えば、今川八幡宮では、ガードマンの人達が、厄年の人達からの樽酒を飲んでいたり。そして勿論、我々もお相伴にあずからせてもらった。
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奴さん達の行列が八幡宮に到着。
 
ここでも、鳥居から本殿までの間で、それぞれの道具を投げ渡ししながら交代して運んでいく。
 
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大鳥毛 を投げて受け取るのは、相当重くて難しそうだった。
 
そしてなんと、最後の最後にアクシデント発生! 偶然にもビデオに撮っていたので、その様子はこちらから:
 
奴のねりも終わると、境内にあらかじめ準備された櫓から、餅投げが始まる。
子供用エリアと大人用エリアに分かれていて、厄年の人達が櫓からお餅を投げる。その中には、当たりも混ざっていて、子供用の1等はニンテンドーの3DS、2等は図書券、3等はお菓子。大人は、特賞の3D対応の40型液晶テレビから始まり、ゴパン、旅行券、商品券・・・と8等まで続く。
 
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子供エリアでは、ちゃんとヘルメットをしているお子ちゃまもおり、拾ったお餅を入れるビニール袋をしっかり持って望んでいる。用意周到!と感心していたのだが、いざ餅投げが始まるといかにヘルメットが大切かが良くわかった。。。小さくても硬い丸餅が頭に当たると、痛い・・・
 
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大人のエリアでも、時間よりも前から櫓の周りに座り込んで場所取りが始まっていた。
そして、いざ、餅投げが始まっても、前の方の人達はあまり立ち上がらない。 何故?と思っていたのだが、なるほど、飛んでくるお餅をうまくキャッチするのはなかなか難しく、人に当たって落ちて来るお餅をさっと拾う方が断然効率が良い。
グローブをつけていたこのグレーのTシャツの彼は果たしていくつ取れたのか???
 
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まさか餅投げに参戦するつもりは全くなく取っている人達を写真に撮ろうと思っていたはずだったのだが。。。結局、血が騒いで?12個ほどもらえた。中には当たりのお餅もあったので、ヤッタ~ッと大喜びしたのだが、一番下の8等で、景品は、刈谷市指定ゴミ袋。それは名古屋市では使えないし・・・
 
お祭りを観に行ったはずだったのだが、そんなこんなで、ビールや日本酒をよばれて、お餅までもらって帰って来てしまった。