あいちトリエンナーレの会場は、今回は名古屋と岡崎に分かれたが、名古屋だけでも、愛知県美術館、名古屋市美術館、長者町、そしてこの納屋橋とがある。最後に納屋橋会場である東陽倉庫テナントビルへ。
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リチャード・ウィルソン「レーン61」
もともとこの東陽倉庫はボウリング場だったことから、あえて建物の外へととび出すボウリングレーンを作り、建物の記憶を呼び戻すという作品を。

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くりぬかれた壁からレーンが行ったり来たりして、そのレーンに置かれたピンやボウルも一緒に動いて行く。震災の地震時の地殻プレートの大変動を想起させ、繰り返すことで再生への希求となるのだそう。
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下道基行「境界のかけら」 福島の立ち入り禁止区域との境界線では防護服を来た人が。そこにあるフェンスの一部が写真と共に。

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ボスニア・ヘルツェゴビナのネレトヴァ川による境界線。クロアチア人とムスリム人との境界ともなり、水が共に置かれている。

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池田剛介「サイクルクエイク」 自転車のペダルが回されることで発電する。

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「干渉の森」

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ブーンスィ・タントロンシン 「スーパーバーバラ世界を救う」
タイ北部生まれでスウェーデン在住のアーティスト。手書きのアニメーションによるダッチワイフ。

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青木野枝「ふりそそぐもの/納屋橋」
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名古屋市美術館にも展示されているアーティスト。鉄板を溶断して丸や円を溶接し、水の循環を表現している。

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ニラ・ペレグ「安息日 2008」

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エルサレムの超正統派ユダヤ教信者の居住地では、時間になると、大人も子供も、周囲にフェンスを置く姿が映されている。NYでもこのようなヘシディックと言われるユダヤ教徒のエリアもあるが、フェンスを立てるのはやはりエルサレムだからだなぁと。

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ミハイル・カリキス & ウリエル・オルロー「地中からの音」
近代化と炭鉱をテーマに揚げたもので、イギリス政府の政策で閉鎖された炭鉱跡地に、かつてそこで働いていた男性達が、当時聞いていた爆発音、警報音、蒸気の音、機械音などを自らの声で模倣して歌うもの。なかなか面白かった。

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クリスティナ・ノルマン 「戦後」
ソ連から独立したエストニア政府が首都タリンにあった彫刻を郊外へ移設したことに端を発してロシア人コミュニティと対立する様子を映したドキュメンタリー。

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大きな画面の中にさらに小さな画面があった。

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片山真理「Eyes」
9歳の時に先天的な病気から両足ともを切断。少女の頃の義足などが置かれたセルフポートレート。

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モデルルームを私的な部屋として再利用する形での展示となっており、色々なものが所せましと。
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竹田尚史「ダブルフィクション」 秤の上に乗せた家の模型。来場者は、ひとりずつ中に入ることが出来る。


新美泰史 
左から 「A,B+C 12-1 ″祈り″」、 「A,B+C 12-2 ″祈り″」、「A,B+C 12-3 ″祈り″」
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「AC-8ピンク地にウラノス」ドローイングを拡大コピーしてカッターで切り込みんだ型紙を使ってアクリル絵の具で塗り込んだもの。

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荒井理行 「Untitled」
震災の被災地の写真を実際に現地で撮ったものではなく、インターネット上から集め、コラージュしたもの。知っていることのリアリティよりも、知らないということのリアリティに関心がある」とのこと。

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「Who am I」

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名和晃平「Foam」
画素のピクセル(Pixel) と細胞のセル(Cell) を合体させた造語 「PixCell 映像の細胞」 という概念を提唱しているアーティスト。
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中性洗剤とシリコンを使ったものをチューブから噴出させているので、泡が時々刻々と消えては生まれ、動いて、その形を作っていて、非常に面白い。
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そばに行くとプシュプシュと音がしていて、気泡が消えては下から生まれて来るので、徐々に形が変わっていき、場所によっては泡の塊がゆらゆらと揺れていたりして面白い。

今回のトリエンナーレでは、名古屋会場のみならず、岡崎会場もあったが、岡崎まで行く時間はなかったので、私の今回のトリエンナーレ見学はこれで終了。
3年前、初めて開催されたあいちトリエンナーレは 「都市の祝祭」 として立ち上げられたが、2回目の今回は 「揺れる大地」 として、東日本大震災が大きなテーマとなっただけに、雰囲気も大きく異なったように感じた。