我が家から車で７～８分の所にある高級住宅街の一軒は、いつもカラシニコフＡＫ４７を持った軍人が、門の前だけでも複数いて警護している。
政府か軍の重要人物の邸宅なのかなぁと思っていたのだが、なんとなんと、とっても黒に近いグレーな夫婦の家とのこと。
良く家の前を通るので、撮ってはみたがビビリでヘタレな私には、怖くてこんなボケボケの写真となってしまった。。。（上の画像や他の画像はネットから拝借）
その名も Mpisane 夫妻。結婚当初の画像。可愛い奥さんと普通の青年カップルに見えたのだが。
今はすっかりハクが付いている？
ご主人の Sibusiso(S'bu) はもと交通警察官で今は奥さんの会社を手伝っている。奥さんの Shauwn はいくつもの会社を経営する実業家。
差し押さえられた高級外車が家から運び出された時の昨年２月の新聞記事。
しかし、結局、５６０万ランド（約５千６０００万円）の補償金で車は返却されたが、その程度のお金では彼らは全く困ることはないようで、プラズマＴＶやスマホ、ホームシアターなどを買った他、昨年末のクリスマスチップとしてスタッフに２０００～２５０００ランド（２万円～２５万円）をあげたとか。
そして、クリスマスプレゼントとして、ロールスロイスをお互いにプレゼントし合うという豪勢ぶり。２台のロールスロイスは併せて１７００万ランド（約１憶７０００万円）。
６２台もの高級外車を停めておく為に、わざわざ家を増築したのだとか。
何故こんなに巨額な資産があるのか。
奥さんのShauwnの会社は、低価格の家の建築を何百軒と受注。ダーバン市当局から、その費用として１憶７９００万ランド（約１７億９０００万円）を１年間だけで受け取っている。
しかしその建築にも問題が。ダーバンのウムラジ Umlazi という貧困層の住むタウンシップの家々を市当局が新しく建設するにあたり、その建築を受注。しかし、３０００軒のうち１０００軒に問題が発生。建てられた家の壁が崩落したり、雨漏りがしたり、配管がうまくいかずに水漏れを起こしたり、トイレが設置されていなかったり、床が水平でなかったり、基礎がむき出しだったり。崖のきわに建てられた家もあり、住人は危険で住めないのだが、ＡＮＣ（African National Congress 現在の南アの政権与党であるアフリカ民族会議） からメディアに話すなと言われ、新聞の取材にも Mpisane の名前は怖がって出したがらないとのこと。このウムラジの受注に対し、ダーバン市は約３億ランド（約３０億円）を彼らの会社に払っている。
尚、その公共事業の入札も怪しい。正規の入札は一切せず、入札をしない早急な建築ばかりを彼らが受注しているとか。
これだけではない。
「消えた目撃者」として新聞記事となった事件も１９９８年に起こしている。
タクシー会社の抗争が激化し、殺人事件も起こっていた時、
Craig van Zyl という巡査が、怪しい車を停めて職務質問しようとしたところ、犯人はＡＫ４７を持っていて、撃ち合いとなり、巡査は射殺され、スーパーへ買い物に行っていた通行人の８０歳の女性も流れ弾で犠牲になった。容疑者のうち３名は捕まり、１名は射殺。ＡＫ４７カラシニコフ３丁、弾丸、何丁ものピストルが発見された。
当時、ネルソン・マンデラ大統領がタクシー会社の抗争を止めるべく、操作を強化し、逃げた犯人２人の目撃談や路上に設置されたカメラにより逃走車を割り出した。すると、なんと、その逃走車は赤いＢＭＷで、運転していたのは、このMpisane。Mpisaneは逮捕されたが、司法取引に合意し、「目撃者」として出廷することになった。が、彼はいきなり何か月も行方をくらます。結局、目撃者の彼の証言なしに裁判は結審。その後、Mpisaneは現れ、警官に復職したいと申し出た。何処に行方をくらませていたのかと聞かれると、「拉致されトロピカルアイランドに幽閉されていた」と！！
タクシー会社のオーナーで何件もの殺人の容疑者である Mandla Gcaba も無罪となったが、彼もまた南アの富豪のひとり。
そして Mpizane は、１９９２年に武器を所持した強盗殺人者である Sbu Mkhize の女きょうだいである Shauwn と出会って後に結婚している。
そして、明後日５月７日に行われる選挙の為に、与党であるＡＮＣ （African National Congress アフリカ民族会議）のユースビーチフェスティバルなる若者を集めた政治集会が５月２日に行われ、Mpisane夫妻はスポンサーになっていた。
色々な有名歌手などのセレブもそのフェスティバルに呼ばれたそうだが、このポスターの中心にひときわ大きく顔写真が出ているのがこの夫婦。
彼らの近所に住む知人が、そのパーティの翌日や翌々日に家の前を通ると、両日とも大きなストレッチリムジンが何台も停まり、パーティドレスを着た人達が家に入っていくところだったと。
野党第一党のＤＡ（Democratic Alliance 民主同盟）曰く、与党ＡＮＣが彼らの資金を受けるべく行ったパーティで、ようは Mpisane の会社はＡＮＣのトンネル会社的役割を果たしているので調査すべきだと糾弾すれば、ＡＮＣも謂れのないこととして、ＤＡを告発するぞと言い返している。
しかし、それは多かれ少なかれで、ＡＮＣのみならず野党のＤＡも他の党も、多額のお金を得ているとも新聞評には書かれていた。
明後日の選挙は、ほとんどの人が残念ながら？ＡＮＣが再び勝って政権を維持し、さらに４年、ズマ大統領が続投すると予想しているが、私はアウトサイダーとして注目したいなと。
※
因みに、２０１１年の調査結果による黒人世帯の年間所得は平均６０６１３ランド（約６０万円）。田舎の農村部での日給は３０ランド（約３００円）程度とも聞く。。。
政府か軍の重要人物の邸宅なのかなぁと思っていたのだが、なんとなんと、とっても黒に近いグレーな夫婦の家とのこと。
良く家の前を通るので、撮ってはみたがビビリでヘタレな私には、怖くてこんなボケボケの写真となってしまった。。。（上の画像や他の画像はネットから拝借）
その名も Mpisane 夫妻。結婚当初の画像。可愛い奥さんと普通の青年カップルに見えたのだが。
今はすっかりハクが付いている？
ご主人の Sibusiso(S'bu) はもと交通警察官で今は奥さんの会社を手伝っている。奥さんの Shauwn はいくつもの会社を経営する実業家。
２００８年に新聞が取り上げたのだが、月収１５０００ランド（約１５万円）の交通警察の１警察官が、毎朝ランボルギーニに乗って出勤し、オークションで買った１７００万ランド（約１億７０００万円）の豪邸に住めるのかと。それに対して警察のコメントは、富豪でありながら、社会に貢献する職種についている素晴らしいモデルとして警察も称賛していると。
差し押さえられた高級外車が家から運び出された時の昨年２月の新聞記事。
彼女の経営する会社は、建設、クリーニング、メンテナンスなど。脱税する為に、４７０万ランド（約４７００万円）の虚偽の割り増し請求書を発行したことや、１００もの違法建築を行ったということで、告発され、彼らの財産が差し押さえられた。
昨年、差し押さえられた資産は、ラ・ルーシアの家（↑の画像の家）は１５５００万ランド（約１憶５５００万円・・・オークションより査定が下がっているが）、アムシュランガに所有するアパート８５０万ランド（約８５００万円）、２００７年に買ったラ・マーシーの海辺のアパート２００万ランド（約２０００万円）、そして合わせて５００万ランド（約５０００万円）の２軒の空き物件、彼らの趣味である高級外車６２台１憶４千万ランド相当（約１４億円）。 しかし、結局、５６０万ランド（約５千６０００万円）の補償金で車は返却されたが、その程度のお金では彼らは全く困ることはないようで、プラズマＴＶやスマホ、ホームシアターなどを買った他、昨年末のクリスマスチップとしてスタッフに２０００～２５０００ランド（２万円～２５万円）をあげたとか。
そして、クリスマスプレゼントとして、ロールスロイスをお互いにプレゼントし合うという豪勢ぶり。２台のロールスロイスは併せて１７００万ランド（約１憶７０００万円）。
そして、結局、今年の１月に全ての告発は棄却されジ・エンド。
６２台もの高級外車を停めておく為に、わざわざ家を増築したのだとか。
何故こんなに巨額な資産があるのか。
奥さんのShauwnの会社は、低価格の家の建築を何百軒と受注。ダーバン市当局から、その費用として１憶７９００万ランド（約１７億９０００万円）を１年間だけで受け取っている。
しかしその建築にも問題が。ダーバンのウムラジ Umlazi という貧困層の住むタウンシップの家々を市当局が新しく建設するにあたり、その建築を受注。しかし、３０００軒のうち１０００軒に問題が発生。建てられた家の壁が崩落したり、雨漏りがしたり、配管がうまくいかずに水漏れを起こしたり、トイレが設置されていなかったり、床が水平でなかったり、基礎がむき出しだったり。崖のきわに建てられた家もあり、住人は危険で住めないのだが、ＡＮＣ（African National Congress 現在の南アの政権与党であるアフリカ民族会議） からメディアに話すなと言われ、新聞の取材にも Mpisane の名前は怖がって出したがらないとのこと。このウムラジの受注に対し、ダーバン市は約３億ランド（約３０億円）を彼らの会社に払っている。
尚、その公共事業の入札も怪しい。正規の入札は一切せず、入札をしない早急な建築ばかりを彼らが受注しているとか。
これだけではない。「消えた目撃者」として新聞記事となった事件も１９９８年に起こしている。
タクシー会社の抗争が激化し、殺人事件も起こっていた時、
Craig van Zyl という巡査が、怪しい車を停めて職務質問しようとしたところ、犯人はＡＫ４７を持っていて、撃ち合いとなり、巡査は射殺され、スーパーへ買い物に行っていた通行人の８０歳の女性も流れ弾で犠牲になった。容疑者のうち３名は捕まり、１名は射殺。ＡＫ４７カラシニコフ３丁、弾丸、何丁ものピストルが発見された。
当時、ネルソン・マンデラ大統領がタクシー会社の抗争を止めるべく、操作を強化し、逃げた犯人２人の目撃談や路上に設置されたカメラにより逃走車を割り出した。すると、なんと、その逃走車は赤いＢＭＷで、運転していたのは、このMpisane。Mpisaneは逮捕されたが、司法取引に合意し、「目撃者」として出廷することになった。が、彼はいきなり何か月も行方をくらます。結局、目撃者の彼の証言なしに裁判は結審。その後、Mpisaneは現れ、警官に復職したいと申し出た。何処に行方をくらませていたのかと聞かれると、「拉致されトロピカルアイランドに幽閉されていた」と！！
タクシー会社のオーナーで何件もの殺人の容疑者である Mandla Gcaba も無罪となったが、彼もまた南アの富豪のひとり。
そして Mpizane は、１９９２年に武器を所持した強盗殺人者である Sbu Mkhize の女きょうだいである Shauwn と出会って後に結婚している。
そして、明後日５月７日に行われる選挙の為に、与党であるＡＮＣ （African National Congress アフリカ民族会議）のユースビーチフェスティバルなる若者を集めた政治集会が５月２日に行われ、Mpisane夫妻はスポンサーになっていた。
色々な有名歌手などのセレブもそのフェスティバルに呼ばれたそうだが、このポスターの中心にひときわ大きく顔写真が出ているのがこの夫婦。
彼らの近所に住む知人が、そのパーティの翌日や翌々日に家の前を通ると、両日とも大きなストレッチリムジンが何台も停まり、パーティドレスを着た人達が家に入っていくところだったと。
野党第一党のＤＡ（Democratic Alliance 民主同盟）曰く、与党ＡＮＣが彼らの資金を受けるべく行ったパーティで、ようは Mpisane の会社はＡＮＣのトンネル会社的役割を果たしているので調査すべきだと糾弾すれば、ＡＮＣも謂れのないこととして、ＤＡを告発するぞと言い返している。
しかし、それは多かれ少なかれで、ＡＮＣのみならず野党のＤＡも他の党も、多額のお金を得ているとも新聞評には書かれていた。
明後日の選挙は、ほとんどの人が残念ながら？ＡＮＣが再び勝って政権を維持し、さらに４年、ズマ大統領が続投すると予想しているが、私はアウトサイダーとして注目したいなと。
※
因みに、２０１１年の調査結果による黒人世帯の年間所得は平均６０６１３ランド（約６０万円）。田舎の農村部での日給は３０ランド（約３００円）程度とも聞く。。。
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