日曜の午後、アムシュランガの GATEWAY 界隈でデモが行われていた。

この国でデモと言うと、不法操業の車両を警察に没収されたり、そのドライバーが逮捕されたので解放せよとの黒人乗り合いタクシー運転手によるものが多く、必ずと言って良いほど暴徒化してしまう。最近では政府が予算がなくなったからと大学生の学費を値上げしたことに対して学生達が学校に立てこもって警察と応戦したりと、派手な暴力が伴うことが多い。

ところが、この時に見た物は違っていた。

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黒人のみならず、白人も、インド系も、男性も女性も、大人も子供も。

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中絶反対のデモ行進だった。









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この日は、International Life Chain Sunday なる日とのことで、世界中、約1800カ所のキリスト教徒が、中絶反対のデモ行進を行っており、南アではこのダーバンを始め、ケープタウン、ブルームフォンテーン、イーストロンドンで開催されていた。


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お蔭で、ロータリーの界隈は大渋滞となっていた。


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車道でも、ビラ配りをしている人が各所に配置されていた。

南アの特にダーバンに居るインド系の人達は、その歴史をたどると、イギリス植民地時代にサトウキビのプランテーションの為に、同じく植民地だったインドから連れて来られた人達の末裔。ヒンズー教徒の人も非常に多いが、2世、3世となるに従い、牛肉を食べるヒンズー教徒も居れば、キリスト教徒も多い。

宗教的な観点、また倫理的な観点からも、中絶に対して色々な考え方があると思うが、私が一番驚いたのは、なかなかレストランですら白人・黒人・インド系が一緒に集うことが珍しいのに、文字通り老若男女、黒人も白人もインド系もが一緒になって歩いていることだった。
ただ、キリスト教徒の南ア人の知人が、この国の場合、非常に高いレイプ率があったり、エイズやHIV感染者が多いこと、そして貧困層などの存在から、一概に中絶反対とは言い難いと言っていたことも印象に残っているが。