ようやく、ようやく、南アの大統領が代わった!
ジェイコブ・ズマ氏が14日に大統領辞任を表明、新しくシリル・ラマポーザ氏が大統領となったのだが、南ア人の黒人までもが、皆この時を心待ちにしていた。

というのも、ズマ氏の醜聞は後を絶たず。彼にまつわる伝説?となるだろうと言われている数字として :
  出勤した日数:3204日 (在任期間 2009年5月9日~2018年2月14日)
  詐欺汚職の件数:783件
  公金を私邸に投じた金額:2億4600万ランド(=約22億1400万円)
  嫌疑:18件 (最高控訴裁判所は、汚職、詐欺、恐喝、マネーロンダリング嫌疑を挙げている)
  内閣改造:12回
  受けた辞職勧告:8回
  財務大臣:5人
  新設された国立大学:2校

そんなに数多くの想像を超える数字を打ち立てたのなら、さぞやズマ氏は数字に強いのかと思いきや・・・
もう笑うしかない。 ↓(eNCA ニュースから)

マンデラさんやそれ以降の大統領が留学したり大学まで出ていたのに対し、中学校も卒業していないので庶民派大統領と言われたが、数字も読めない?言えない?のはいかがなものか・・・

マンデラさんと一緒にロベン島に10年間収監されていた過去もあるのだが、それまでマンデラさんや以降の大統領が一夫一婦制のコサ族だったのに対し、ズールー族のズマ氏は法的に4人まで妻帯が認められており、いきなりファミリーへの経費が破格となった。ズマ氏の2009年~2014年までの4人の夫人達の公的費用は5460万ランド(約5億4600万円)に登るが、ムベキ元大統領の場合は2005年~2008年の間に710万ランド(約7100万円)。
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2012年、ズマ大統領の70歳の 
誕生日に集まった4人の夫人達。







イメージ 14彼は大統領になる前の2010年に、HIVに感染していると知りながら避妊具なしでその女性をレイプ。裁判中は、一旦離党。その裁判でHIV感染に関してどういう考えかと問われた時に、「後でシャワーを浴びたから大丈夫」 と発言。 南アではHIV感染者が非常に多く社会問題になっているにもかかわらずなオバカな発言に、それ以降、彼を風刺するマンガには頭の上にシャワーが描かれることとなった。そして裁判は勿論無罪となり、訴えた女性はオランダに亡命し亡くなった。その裁判の後に復党し、大統領になった。

ズマ氏は6人の女性と結婚しており、1人はヌコサザナ・ドラミニ・ズマと言う女性で、離婚して内相となり、ズマ氏が大統領を辞職した後を引き継ぐようにと昨年12月の選挙で新大統領のラマポーザ氏と争ったのだが、結果負けた。もう1人の夫人は2000年に自殺している(他殺説もある)。

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昨年見かけた時のズマ氏。
隣の女性は何番目の奥さんだったんだろう?







イメージ 3そして2億4600万ランド (=約22億1400万円) もの巨額な公金をヌカンドラ (ンカンドラ) にある私邸に投じたことも議会で非常に問題になった。

2013年に、各誌やマスコミが私邸について報じたところ、与党は、ズマ邸の写真公開は違法であり、違反者は訴追される可能性もあると発表。機密扱いの警備体制の漏洩に当たる可能性があると警察も発表。
一方、メディア側である南アフリカ全国編集者フォーラムは、写真の公開がズマ邸の警備を危機にさらすことはないとして、今後も掲載を続けると発表。その禁止令の翌日、新聞各紙が掲載したズマ邸の写真には、「見てはいけない」 「さあ、逮捕してみろ」 「禁じられた写真」 などの見出しとなったという経緯。そして、2014年3月、オンブズマンは、公金を投入した改修工事の一部が過剰で違法であるとの判断を示し、費用の支払いを求める報告書を発表。しかし、全く返金などは行われないまま今日に至っていた。

そしてインド系の大富豪であるグプタ Gupta ファミリー(3兄弟) との癒着があり、ズマ氏はグプタファミリーに操られているとも揶揄されていたが、14日早朝に、警察によるグプタ家の強制捜査と逮捕があった為、さすがのズマ氏も観念したのかも。

14日はズマ氏、15日は新大統領となったラマポーザ氏と、各紙一面を飾った。
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ラマポーザ氏は少数派のヴェンダ族出身。
1952年ヨハネスブルグのタウンシップであるソウェト生まれ。法律を大学で学び、マンデラさんの元で与党であるANCの書記長を務めたが退任して実業家となり、推定資産は4憶5千万ドル(約480憶円)。2015年には、アフリカの富豪トップ50にも選ばれた人。(米フォーブズ誌)
ズマ氏のようにお金に固執することがなさそうなだけ、マシかなと皆、期待している。





先週、英語放送の East Coast Radio で、あなたはどちらを選択するか?とリスナーに問いかけがあった。
 ① 即刻ズマ氏が大統領を退任する代わりに、一切の罪には問わない。
 ② 来年のズマ氏の任期が終了するまでは現状で、その後ズマ氏を諸々の罪に問う。
リスナーはラジオ局に直接電話して、その意見をラジオに流すと言うコーナーだったのだが、公の放送でもこんな風にオープンに闊達に話題に出来る国と言う点では、自由度があって良いのかなと思いながら聴いていたのだが、結局、上記の①でも②でもない最良の結果になったのが何よりかなと。

主要国首脳の報酬ランキング (2015.03.11 時点)

1.オバマ米大統領の40万ドル(約4850万円)。(米大統領の給与はブッシュ前大統領が就任した2001年に2倍に増額されている。)
2.ハーパー首相(カナダ):26万ドル(約3150万円)
3.メルケル首相(ドイツ):23万4400ドル(約2840万円)
4.ズマ大統領(南アフリカ):22万3500ドル(約2710万円)
5.キャメロン首相(英国):21万4800ドル(約2600万円)
6.安倍首相(日本):20万2700ドル(約2460万円)
7.オランド大統領(フランス):19万4300ドル(約2360万円)
8.プーチン大統領(ロシア):13万6000ドル(約1650万円)
9.レンツィ首相(イタリア):12万4600ドル(約1510万円)
10.ルセフ大統領(ブラジル):12万ドル(約1460万円)
11.モディ首相(インド):3万300ドル(約370万円)
12.習近平国家主席(中国):2万2000ドル(約270万円)

各国GDP【単位:mil.US$】  2013年時点 
1 アメリカ 16,768,100
2 中国 9,181,204
3 日本 4,898,532
4 ドイツ 3,730,261
5 フランス 2,806,432
6 イギリス 2,678,455
7 ブラジル 2,243,854
8 イタリア 2,149,485
9 ロシア 2,096,774
10 インド 1,937,797
11 カナダ 1,838,964
12 オーストラリア 1,531,282
13 スペイン 1,358,263
14 韓国 1,304,554
15 メキシコ 1,259,201
16 インドネシア 868,346
17 オランダ 853,539
18 トルコ 822,149
19 サウジアラビア 748,450
20 スイス 685,434
21 アルゼンチン 611,726
22 スウェーデン 579,680
23 ポーランド 525,863
24 ベルギー 524,806
25 ノルウェー 522,349
26 ナイジェリア 514,965
27 台湾 511,293
28 イラン 492,783
29 オーストリア 428,322
30 タイ 420,167
31 アラブ首長国連邦 402,340
32 コロンビア 378,148
33 ベネズエラ 371,339
34 南アフリカ 366,060
35 デンマーク 336,701