ウガンダを旅行すると、何処を見渡しても日本の中古車ばかり。他のアフリカ諸国でも、日本のみならず、各国の車の中古車が走っていたりする。
一方、南アでは一切中古車を輸入してはならないと決まっている。

しかしそんな南アの道路を見ると、ピッカピカのフェラーリやポルシェが走っているかと思えば、結構ボロボロの車も走っている。


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テープで、割れた窓や枠を補強中?


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この乗り合いタクシーは、乗降口の扉がはずれてしまっていて、横向きに車内に扉をつっこんで、中の人が持っていた。


車検制度がなく、警察も登録料さえ払えば得られるステッカーの有無をチェックするばかり。
そのせいか、故障車や事故車が後を絶たないが、我々が南アに来る1カ月ほど前に、それはそれは大きな事故があった。


少し俯瞰で見てみると・・・
 


2013年9月5日に Pinetown で起きた事故なのだが、一台の整備不良のトラックのせいで24人が死亡、80以上が怪我をした。

ちょうど帰宅ラッシュの時間帯に、ブレーキが壊れたトラックが坂道の上から赤信号を突っ込んでしまった。
トラックを運転していたのは、本国に残した弟への仕送り目的で、隣国のスワジランドから不法入国で出稼ぎにやって来ていた23歳の青年。酒気帯びなどはしていなかった。しかし、トラック会社からは有料高速道路を通るよう指示されていたが、その高速道路費を浮かせようと一般道を使用した。彼はダーバン港で荷物を受け取りヨハネスブルグまでと言う570キロの道を搬送、ヨハネスブルグで荷物を受け取り、再びダーバンに戻ると言う非常にハードなシフトをこなしており、ダーバンに戻る途中の出来事。
そのトラックはブレーキが故障し、ライセンスが切れていた。インド系南ア人がオーナーのトラック会社の不備が色々とあり、トラック会社に立ち入り検査をしたところ、そのほとんどのトラックのメンテがされていなかったと言う始末。そして勿論、運転していた彼が不法滞在の外国人と知っていて安い給与で働かせていた。
これだけ多くの人達が亡くなったり怪我をした事故の責任の所在が、3年以上かかって裁判で争われていた。結果、ドライバーの青年は不法滞在の罪なども併せて懲役10年。

車検制度がないばっかりに、と言えないさまざまな事 (不法滞在者問題、不法滞在者をあえて低賃金で雇用し過度な就業をさせるブラック企業、隣国の貧困問題、、、) が見えて来た事件だった。