世界遺産であるメロエのピラミッド群。南北西と3つの地区に分かれている。
午前に宮殿跡などのロイヤルシティ-と西地区を見学したので、午後からは、そこから4キロ離れた北と南を。

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南には9つのピラミッドが、北には30以上のピラミッドがあるが、それ以外にも現在調査中の物も多数。
西地区は高官などのピラミッドだったが、南北は王様達のピラミッド。


敷地内入り口を入ると、いきなり正面がメッカの方向なのか、お祈りしている男性が。



北部のナパタから南部のメロエに遷都され、お墓はメロエ王国が終わる紀元後400年まで造られ続けていた。
時は変わって1821年から、現代の科学的探索が始まった。まずはフランスの一行がピラミッド群を発見し、それ以降、多くの旅行者や研究者が訪れ始める。

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1834年、イタリア軍の Giueseppe Ferlini (1797年~1870年) が後にトレジャーハンターになり、北6番ピラミッドの Amanishakheto 王妃のピラミッドから黄金の副葬品を発見。その後、ピラミッドの上部のキャップストーンの下に宝があるのではと、そのほとんどのピラミッドの上部を破壊。今のピラミッド群の上部がないのは全て彼のせい!!

また、1960年代以降、砂漠の砂によりピラミッドが傷んでいったが、1975年からドイツ人建築家により研究が進む。




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BC4世紀からAD4世紀に渡り建造されたピラミッド群は、東側に小さな祭壇を設け、地下のお墓に続く入り口は埋められている。ピラミッドは、エジプトに比べてずっと小さく、ピラミッドの角度がエジプトは52~53度なのに対し、メロエでは65~68度と勾配がきつく、高さは6~30メートルほど。また、ピラミッドと祭壇は壁で囲われていたと考えられている。
ピラミッドの地下内部に続く通路には、こげ茶、青、赤、黄色などで星などが描かれ、祭壇にはレリーフが施された。
2014年から、カタールとスーダンが協力して発掘研究をしており、内部が公開されていないピラミッドも多々。

祭壇は、もともと初期の頃は死者への供物として食べ物や飲み物が供えられていたが、レリーフなどに描かれるように。
祭壇は全て壊れていたものを修復しているので、明り取りの四角い穴が天井部分に開けてあるお陰で、懐中電灯などで照らす必要がなく見ることが出来る。

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初期の頃はエジプトのヒエログリフが、そして後の紀元後230年頃にはメロエの文字が取って代わり彫り込まれている。


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北11番ピラミッド
Shanakdakheto王妃(紀元前2世紀後半)か、Nahirqo王妃(紀元前2世紀前半)のピラミッド
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アンクを持っている彫刻


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北12番ピラミッド
Taneyidamani王 (紀元前2世紀後半) のピラミッド

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祭壇西奥のレリーフ

未だ青や黄色が少し残っている。

突き当りの西側には、お墓の主の座像等があり、エジプトの神々がそれを守る。主に描かれている神は、イシス、オシリス、アヌビスで、ホルス、トス、ゲブ、ネフィシスなどの神々はあまりない。
西の壁には架空の扉があり、死からの復活の為の扉とし、入り口側の東の壁には、武器などを持って祭壇を守る護衛が描かれた。


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北13番
Naqyrinsan王(紀元前1世紀前半)









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北ピラミッド群


南ピラミッド群

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Hの形の祭壇部分を修復しているピラミッドがあると思えば、基礎部分しか残っていないピラミッドも。
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南5番


Amanislo王(紀元前3世紀半ば)のピラミッド
後世に落書きのように彫り込まれてしまった部分が多いのが残念。








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奥に北ピラミッド群、その手前に数が少ない南ピラミッド群がある。








南ピラミッド群の横にある丘からの眺め。イメージ 15



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ナイル川の西に太陽が沈んでいく。








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砂の風紋に西日が当たってなかなか綺麗だった。









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ホテルに戻って、夕食を。

右上の黄色いものは、大根なのだが、ターメリック (うこん) で黄色くしてあり、色・お味ともにまるで日本の干してない大根を使ったたくあんと言った感じ。





翌日は、ムサワットやナカの遺跡を見学。