南アの古い街などには、路上生活者を見かける。ダーバンもしかり。
しかし、物乞いをして過ごしている人達(その様子は こちら)もいるが、薬漬けでただただ路上で寝ている人なども多い。
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南アには、マリファナやコカインなどは勿論あるが、もっぱらストリートではウォーンガ whoonga、ウーンガ wunga、ニャオピ nyaope などと呼ばれる薬が蔓延している。
この薬は、ヘロインやマリファナにHIV治療薬やネズミの駆除剤を混ぜた違法薬物で、常用した人達は廃人となったり死に至ったりもしている。ネズミの駆除剤などは心臓麻痺を起こさせる薬なのだが、人間が接種すると血管が広がり、より少量のヘロインやコカインで効きが良くなるのだとか。。。

この薬は2010年頃から使われだしたもので、ダーバンのタウンシップ(アパルトヘイト時代の黒人居住区)のクワマシュ KwaMashu やイナンダ Inanda で広まったのが最初。それらの地域については こちら を。2018年4月現在の市場価格で1ストロー当たり30ランド(約240円)と安価。それでも高い人にとっては、常習者の血液を摂取する方法もあると2017年にローカルメディアが取材しており、10ミリリットルの血液が10ランド(約80円)なのだそう。そうでなくてもHIVが蔓延しているこの国で、薬漬けの人の血液を買うとは正気の沙汰ではないと思うのだが💦

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通称 Whoonga Park と言われる場所がダーバンの中心部、電車の線路と高架橋の下の部分にある。(画像はその近くだが、所謂 Whoonga Park ではない)
そこでは薬漬けの何百人もの人達が寝泊まりしており売買なども行われる。日除けのパラソルを立て、段ボールや黒いゴミ袋が寝具。警察が毎週彼らを一掃し、毛布などを持っていると警察が燃やすなどするが、警察がいなくなると又皆が集まってくるのが現状。また、薬のバイヤーは警察に賄賂を渡して見逃してもらっているとも聞く。素早く動けない常習者などは、やって来た電車にはねられたりもするとか。

知人の友人が、ストリートの人達をこの現状から救い出す運動をしている。薬漬けになった人達自身もこの生活から抜け出したいと思っている場合も多く、シェルターに連れて行き、5日間かけて薬を抜くようにするのだそうだが、吐き気や下痢や頭痛などがあまりにも辛くて、3日目ぐらいに皆、シェルターから逃げ出して再びストリートに立つことになってしまうのだとか。。。なので、交差点の物乞いの人達に、厚生の意味でお金をあげても薬を買うだけなので、絶対にあげないでくれと言っていた。