金沢を拠点とされている漆造形家の鵜飼康平氏の新作展「Merge」。

素地として使用する木から形を削り出し、樹液である漆を塗り重ねることで作品を仕上げておられる。
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漆は木の樹液で、木の傷口を塞いで守る役割を果たします。その性質を利用して、古くから天然の接着剤や塗料として、日本では主に箱やお椀などの器物に用いられてきました。私はこの漆という素材を造形表現に用い、制作を行ってきました。木や繊維、金属など様々な素材が支持体として用いられる中で、木を選択しています。木と漆のシンプルな関係性や、また、木を彫って形づくることで手の痕跡を残すことが出来る点が、木を用いている理由です。

それ自体では決まった形をもたない漆が、木と合わさることで形を得て、また、木は漆に包まれ、守られます。作品制作においても、これらの素材の関係性に着目しています。

漆を塗る度に表情を変え、木が包み込まれていく様子に心地よさを覚えます。また、漆を塗る・研ぐという単純な行為の繰り返しの中で、自分でも意図しない形態が現れます。偶然性を拾いながら、意識と無意識のあいだを行き来するような感覚があります。私はこのことに人間らしさを感じています。こういった感覚をもとにして近年制作している「融」シリーズを中心に展示致します。

鵜飼 康平 

場所:hpgrp GALLERY TOKYO
会期:9月1日~10月2日’21

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