田村琢郎氏の「5W<1H」展。
5W1H とは一般的に、W を頭文字とする5つの英単語である Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、そして How(どのように)を指し示す言葉だが、田村氏にとっては取り分け “How(どのように)” が重要であると。

アスファルトペインティングのシリーズ。「私たちのインフラに不可欠であり、世界規模で広く認知されている道路をどのようにして芸術作品にできるか?」と。実際に田村氏が行った場所の舗装で使われる材料で、標示や擦り傷までも再現しておられるのだそう。
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「もし道路が舗装されていなかったら、どんなに多くの植物が育っていただろうか?」と考え、花の静物画や風景画の上からアスファルトを重ね、その後でアスファルトを部分的に削り取った作品。最初、良くわからなかったのだが、じっと見ていると、「止まれ」「禁止」「STOP」「50」「70」などの文字が見えてくるのが面白い。
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「Sold Painting」「作品にどのように付加価値が与えられるのか?」という問いから生まれた新シリーズ。展覧会やアートフェアで、売約された作品に付けられる赤いステッカーは、最も単純明快な価値の指標だろうが、田村氏は、赤いステッカーが貼られたキャプション自体が作品そのものよりも印象的ではないかと考え、架空の作家名と作品タイトルを特徴としたキャプションから成るグリッドによって、鑑賞者にアート作品とその価値を評価する方法について改めて思索することを促しているとのこと。
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「Lovers」シリーズ。前回の展示では自立していたが、今回壁面へと移行している。前回の様子はこちら
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「Street Flower Pot」シリーズ。アスファルトのベッドから成長する造花を、落書きで埋め尽くされたプランターが支えている様子を表現。
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会場:MAKI表参道
会期:10月09日~11月10日’21