美ヶ原高原で景色を存分に楽しんだ後、美術館に行ってみた。景色の様子は:

牛伏山の東側の斜面に広がる 4万坪の屋外展示場には、350点あまりの現代彫刻が展示されていて、見応え充分。片側のモデルコースが30分、反対側が40分とあったが、全部を訪れようとしたところ、最後は閉館時間で慌てつつ、2時間半もかかってしまった💦
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目の前には北アルプスが広がり、とても気持ち良い。標高2000メートルと言うこともあり、未だ傍らには残雪が💦
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セザール・バルダッチーニ(フランス)「親指」1986-87
作家自身の右手親指の型を取り、何段階もの過程を経て正確に拡大された3メートル以上もの巨大な親指となっている。
1

アレクサンダー・リーバーマン「イリアッド・ジャパン」1987
高さ14メートル、総重量36トン。イリアッドはホメロスの作とされるトロイアの戦いをうたった叙事詩。直径2メートルを超す円筒とそれを切断した28個のパーツからなるフォルムは、都市の崩壊と再生を象徴的に表しているとのこと。ちょうど、メンテナンス中で、半分白いフォルムを見ると言う貴重なタイミングとなった。
2
この作品は、丸の内のサンケイビルの前にもある。その様子は追って。

もう1点、アレクサンダー・リバーマンの作品があった。
「イヴ」1970 ダイナマイト爆発により偶然作られた上のタンクのへこみは、女性を表し、ニューヨークのストームキング・アートセンターに展示されている「アダム」と対をなす作品。ストームキングには行ったのだが、相当前で記憶がない💦
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SAR(カナダ)「考案された空間」1991
SAR(カナダ)「考案された空間」1991

アギュスタン・カルデナス(キューバ・フランス)「貝殻」1993
アギュスタン・カルデナス(キューバ・フランス)「貝殻」1993
カルデュナス氏の作品は彫刻の森美術館にもあった:

大城智「嘘の雨」1993
大城智「嘘の雨」1993

エドゥアルド・パオロッツィ(イギリス)「作品」1969 曲げられたステンレスの薄板を溶接し制作。
3

向井良吉「ガヴォット」1983 作者の代表的な作風のひとつ “楽器”シリーズの作品で、管楽器のイメージから作られ、ステンレスと砲金という二つの異なる素材を使っている。
4

ベルント・アルテンシュタイン「書斎机の人」1986
ベルント・アルテンシュタイン「書斎机の人」1986

メルヴィン・エドワーズ(アメリカ)「アサフォ・クラ・ノ」1993
アフリカ系アメリカ人の作者が自身のルーツへの関心などから、度々訪れたアフリカで目にしたアカン族の神聖な儀式が行われる建物に独自の抽象性や彫刻的要素を融合させて制作された作品。
5

小田襄「銀界・・・風景の時間」1979
小田襄「銀界・・・風景の時間」1979

フォティス「両性をそなえたトルソ」1989 
上下で女性と男性を組み合わせて、誇張や省略を大胆に用いて、新しい人間像の表現を試みていると。
6

後藤良二「ダイアモンド構造」1977 
81体の男性像をダイアモンドの分子構造に置き換えて作られている。
7
彫刻の森美術館でも、後藤氏の作品があった:


安藤宗明「家を創る人々」1990
安藤宗明「家を創る人々」1990

ベルンハルト・ルジンブール(スイス)「スズメヲウツノニ タイホウ モチダス」1969 
鉄という素材に魅せられた作者が、太い鉄骨や鉄板を自在に操り完成させた巨大な大砲は、1970年の大坂万博に出品された。側面に、タイトルの通りのカタカナが刻まれている。
8

峯田義郎「風について」1982
峯田義郎「風について」1982

三木俊治「行列」1984 
近づいて見ると細部が簡略化され、フォルムのみが人間だと認識できるが、全体では人の集まりであることがくっきりとわかる。この表現方法は、具象彫刻に新風を吹き込み話題となったとのこと。
9

マルゴット・ザンストラ(オランダ)「幻の宮殿」1991 
内側を青に外側は白く塗られていて、直線と曲線、青と白と、それぞれコントラストが楽しめる。
10

イガエル・トゥマルキン(イスラエル)「仕事は自由をもたらすか?ーミイラとしてのアーティストの肖像ー」1992 
アウシュヴィッツの悲劇をピラミッド建設になぞらえて制作された作品。両端にはピラミッドと死体を意味する黒い山。双方を結ぶレールが敷かれ、トロッコには作家自身の顔から型を取って鋳造したミイラが横たわっている。
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天野裕夫「進化親類」1984  頭にガマガエルをのせ、両腕に大きな魚を抱えた奇妙な男。。。
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関正司「アイアン・レディー」1982
関正司「アイアン・レディー」1982

外岡秀樹「豊穣への讃歌 II」1983 
端から端までが7メートル、重さ2トン近くもある真鍮製。
12

河崎良行「風のスイング」1991 磨かれたステンレスを使い、風のイメージ。一番好きかも♡
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杉山惣二「暦(こよみ)」1990 
古代ギリシャの彫刻のように直立する7人の男女。自身の作った作品の中に入り込みたいという思いから、この作品を制作したとのこと。
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関正司「Wind Dancer」1980 身体は動かず、スカートだけが風により向きを変える。
関正司「Wind Dancer」1980 スカートは風により向きをかえる

柄本康三「局面における位相空間」1981 
ステンレスの鏡がカーブを描いている作品。外面には周囲のゆがめられた景色が映し出され、内部に入ると、四方に映る自分の姿が見られる体験型の彫刻。
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柴田美千里「しまうま」1988
柴田美千里「しまうま」1988

あまりに作品数が多いので、これでも抜粋してはいるのだが、続きは<2>で。

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