東京国立博物館が所蔵する89の国宝のうち、我々が行った期間は合計61の国宝を見ることが出来た。其の様子は:
「清水寺縁起」 土佐光信 室町時代永正14年(1517年)
「色絵月梅図茶壺」 仁清 江戸時代17世紀
「舞楽面」 陵王 鎌倉時代13~14世紀
「芦穂蒔絵鞍鐙」 桃山時代16世紀
「陣羽織 猩々緋羅紗地違鎌模様」 桃山時代
「褐釉蟹貼付台付鉢」 初代宮川香山 明治14年(1881)
当時の現代アート。
「鷲置物」 鈴木長吉作 明治25年(1892) シカゴ・コロンブス世界博覧会事務局寄贈 重要文化財
鈴木長吉氏は実際に鷲を飼って観察していた。頭、胴体、羽根、脚の4つのパーツに分けて制作された。常設展で公開されていた時は撮影可だったので、その時の画像を。
「鳳輦」明治天皇が京都から東京に行幸する際に、実際に使われたもの。漆塗りで、一番上には鳳凰が付いている。3つの鳳輦を使い分けていたとのこと。
「風俗図巻」 宮川長春 江戸時代18世紀
「青磁輪花鉢」 南宋時代 12~13世紀
「埴輪 子持家」 古墳時代5世紀 宮崎県西都市西都原古墳群出土
「一休和尚像」 没倫紹等(賛) 室町時代15世紀「婦人相学十躰 浮気之相」 喜多川歌麿 江戸時代18世紀
「三代目大谷鬼次 江戸兵衛」 東洲斎写楽筆 江戸時代・寛政6年(1794)
「風神雷神図屛風」 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀
重要文化財。未来の国宝と言われている。
「摩耶夫人及び天人像」 飛鳥時代7世紀
常設展での公開時は、撮影可だったので、その時の画像。
「遮光器土偶」 縄文時代・前1000~前400年 青森県つがる市木造亀ヶ岡出土
制作当時は全身赤色だった。今も頭部に少しその赤色が残っている。
「縫箔 紅白段草花短冊八橋模様」 桃山時代16世紀
「九条袈裟」 元・明時代14世紀
「麗子微笑」 岸田劉生 大賞10年(1921年)
「金銅八仏種子五鈷鈴」 平安時代12世紀
「樫鳥糸肩赤威胴丸」 室町時代15世紀
もともとこのデザインは実際に戦う下級の人達のものだったが、その動きやすさから、上級の人達も身に着けるようになった。
「朱塗金蛭巻大小」 室町時代16世紀
「伝源頼朝坐像」 鎌倉時代・13~14世紀
以下は、重要文化財ではないが、「キリン剥製標本」明治41年(1908)
明治40年に日本に初めて生きたままやって来た2頭のうちの1頭の剥製が展示されていた。上野動物園で飼われていたが、寒さの為に翌年に2頭とも亡くなってしまった。関東大震災後、科学博物館に譲渡され、東京国立博物館は、現在の形である歴史と美術の博物館になった。大型哺乳類の標本としては、現存最古級。
明治元年に上野戦争で、少尉隊に明治新政府軍が放った大砲の弾のめりこんだ扉なども展示されている。焼け野原になった後、湯島聖堂博覧会が開かれた。博覧会では、名古屋城の金シャチのレプリカが当時は大人気だった。
金剛力士立像 平安時代12世紀
滋賀・蓮台寺の仁王門に安置されていたが、1934年の室戸台風で倒壊、大破。その後、京都国立博物館で保管されていたが、近年美術院が修理し、東博へ2022年に収蔵し、今回が初お披露目となる。高さ280センチと東京国立博物館にある日本の彫刻では最大のもの。頭が身体よりも大きく、背中などは背筋は少なめ。鎌倉時代のものとは異なり、穏やかな表現は平安時代の貴族好み。写真撮影可。
こちらも撮影可能。
「見返り美人図」 菱川師宣 江戸初期17世紀
非常に有名だが国宝ではない。肉筆画の傑作で、髪型が玉結びという当時流行していた結び方。帯は吉弥結びと言い、上村吉弥という歌舞伎役者が考案した。人気の花模様の着物で、女性を呼び止めて振り返ったところは、前からは見えない最新の流行を強調する為のポーズを取っている。当時は未だ珍しかった歌舞伎や遊郭を描き、浮世絵と名付けられ、浮世絵の祖とも言われていた。
江戸時代、絵画の頂点にいたのは狩野永徳率いる狩野派や土佐派などの絵師達で、花鳥風月が一流の絵とされており、庶民の為の浮世絵は価値が低いとされていた為、菱川師宣は最高の技と材料を使って最高の芸術にした。お金持ちの町人が買う肉筆画も、庶民が買える大量生産が出来て安価な白黒のものなどが作られるようになる。
これからの150年と言うテーマで、色々な最新機器での解説や映像なども。
150年を記念して、博物館前のポストもお化粧をしていた。

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