猪熊弦一郎氏の「いのくまさん」展。
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昨年11月にも、横須賀美術館で猪熊弦一郎氏の展覧会を見たのだが:

この展覧会は、また違ったアプローチのようで、絵本「いのくまさん」は、画家・猪熊弦一郎氏の作品と、本文は詩人・谷川俊太郎氏の文章で綴られた絵本をもとに構成されている。
ただ、どうしても有名な作品はかぶっており、「マドモアゼルM」「サクランボ」「妻と赤い服」「猫によせる歌」「ダボとカガシ」「顔80」などは重複。(これらの作品は上記を参照して下さい)

この展覧会のタイトル画「飛ぶ日のよろこび」1993
飛ぶ日のよろこび1993

「婦人像」1926
婦人像1926

「バレリーナの夢想」1950
バレリーナの夢想1950

「猫と食卓」1952
猫と食卓1952

題名不明 制作年不明
題名不明 制作年不明

画像にはないのだが、毎日100本も吸うヘビースモーカーだった猪熊氏だが、1960年冬に禁煙し、手が寂しくなった為に針金を使っておもちゃを制作。そのおもちゃなども展示されていた。

「宇宙は機械の運動場 No.1」 1981
宇宙は機械の運動場 No.1  1981

「金環食」1987 ハワイに住み始めてカラフルな作品になっていく。
金環食1987

「自由の住む都市」 1980  NYに渡って、具象から抽象へ。
自由の住む都市 1980

「桃色の地図」1966 マンハッタンを想像したのだが。
桃色の地図 1966

「ニューヨーク九十五丁目の矢じるし」 1979
ニューヨーク九十五丁目の矢じるし 1979-001

「子供と発見」1984
子供と発見 1984

こぼれ話も紹介されていた:

藤田嗣治氏は、「すばらしき乳白色」と呼ばれる独特の白い絵肌に、墨色の描線と陰影を特徴とする作風を確立して高く評価され、1920年代のパリで一斉を風靡した為、レゼジー村のホテルで隣に滞在していた猪熊氏が藤田氏がどのように下地を創り出すのか探ろうとしたものの、藤田氏は皆が寝ている夜中に下塗りをしてしまい、探り出せなかったと。

1945年頃に猪熊弦一郎氏をはじめ藤田嗣治氏や荻須高徳氏など画家仲間が疎開したのは、神奈川県津久井郡(現在の相模原市緑区)。

開催されていた茨城県近代美術館を設計したのは吉村順三氏だが、猪熊氏とも知己で、猪熊氏にNY行きを勧めるなどし、NYの猪熊氏のアトリエを渡米した吉村氏が設計している。

会場:茨城県近代美術館
会期:4月15日~6月25日’23

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