この公演のタイトルは、「SWAN LAKE ON WATER〜ついに、ほんとうの水を得た『白鳥の湖』」

バレエ団:ウクライナ・グランド・バレエ
指揮:ノルムンズ・ヴァイシス氏急病の為、渡邊一正氏に。
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

音楽:ピョートル・チャイコフスキー
振付・演出:ヨハン・ヌス

ハリコフ・オペラ・バレエが、もともと世界各地でツアーを計画していたが、戦争が勃発し、ロシアに近い東部に位置するハリコフ(ハルキウ)の劇場も空爆され、ダンサー達は国外に脱出。その後、ソロダンサーだったイリナ・ハンダジェフスカーさんと夫のアナトリー・ハンダジェフスキーさんが近隣諸国のダンサーを集めて設立したのがウクライナ・グランド・バレエ。
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以下の画像はHPより。
この画像のような群舞の頭飾りは付けていなかったが、東京フィルハーモニー交響楽団がオケピで演奏。水が来ないようにへりが作ってあるが、水しぶきなど大丈夫だったのかなァと思ってしまった。背景はCGプロジェクションによる映像。水を2幕目、4幕目と使う為、1/2幕間に10分、2/3幕間に30分、3/4幕間に10分のインターミッションがある。
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一幕目 主役の二人しか名前が公表されておらず、他の方はわからないのだが、王子の友人のベンノ役の彼が元気だった。真上に跳び上がって着地するまでに2回転する「ダブル・トゥール・アン・レール」など。
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二幕目
オデットはイリナ・ハンダジェフスカーさん、ジークフリート王子はちょっと重そうな夫のアナトリー・ハンダジェフスキーさん。オデットはポワント(トウシューズ)をつけているが、水につかる為に他の群舞は特製のものを生足に履いているもよう。群舞の白鳥が登場して水盤に入った時に、2人目の人がすってんころりんと尻餅。クールビューティー風な人だったがよりコワイ顔になってしまった。
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男性の群舞は、水の中にジャブジャブ入って水しぶきも凄い。
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4羽の白鳥の踊りには、3つのグループ、合計12人が出て来て、バシャバシャと。
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三幕目
画像はないが、3幕と言えば黒鳥のオディールとジークフリートのフェッテが見せ場だと思うのだが、ジークフリート役のアナトリー・ハンダジェフスキーさんはどうやら出来ないようで、ダブル・トゥール・アン・レールだけ。オディールはグラン・フェッテの32回転をちゃんとされていたので、それは良かったのだが、男性が先にピルエットをする時にオディールがグラン・フェッテを行い、本来オディールがする時には、オディールがジャンプしながら円を描くマネージュをしていて、女性ひとりが大車輪状態。見せ場なのだから、ジークフリート役に、もう少し若くて踊れる男性ダンサーはいなかったのかなァと思ってしまった。

四幕目
悪魔のロッドバルトもリフトはするものの、、、
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最後は、亡くなったオデットをジークフリート王子が抱えて終わると言うエンディング。ハッピーエンドにしたABTよりは、この終わり方の方がやはり好きかな。
辛口になってしまうが、技術的には・・・。それを補うべく、12トンもの水を使った演出やCGプロジェクションによる映像などの試みで何とか見せていると言った印象。

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