テート美術館展「光 ターナー、印象派から現代へ」。
テート美術館は、ブリテン、モダン、リバプール、セント・アイヴスと、4つの美術館を持っており、16世紀から現代までと幅広く、77000点を所蔵している。今回は18世紀末~現代までの作品約120点が来日し、約100点が初来日。そのテート美術館展は、2021年上海を皮切りに、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを巡回し、今回の東京、そして大阪が最終開催地となっている。
展示の仕方が、年代順と言うわけではなく、新旧が同じ部屋にあるなど、面白い。
ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー Joseph Wright of Derby「噴火するヴェスヴィオ山とナポリ湾の島々を臨む眺め」1776-80年頃
ジョージ・リッチモンド George Richmond「光の創造」1826
『創世記』のうち「神は二つの大きな光るものを造られた」という天地創造の4日目に神が光を創り出したという内容を描いている。
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner(1775~1851)
産業革命で、機械の力が人間の力を超えていく時代の画家で、「完璧な風景画家」と呼ばれていた。ロンドンのコヴェント・ガーデンで理髪店を営む父親は、子供だったターナーの絵を理髪店で売るほど子煩悩。母親は精神を患い、病院で死亡。14歳で、都市景観図を描く建築画専門の画家トーマス・モルトンに師事した為、写実的で遠近法がしっかりしている。イギリスのロイヤル・アカデミーに入学。アカデミーの会長のジョシュア・レノルズに目をかけられ、15歳で水彩で入選、21歳で油絵で入選。26歳(27歳?)でロイヤル・アカデミーの正会員となり、画壇の地位を確立。ロンドンのテムズ川沿いの家で76歳にコレラで亡くなった後、100点の油彩画、182点の未完の作品、19000点の水彩やスケッチが発見された。それまでは昔のことを題材にした絵画だったが、現在起こっていることを絵画にしょうとした先駆者。
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「陽光の中に立つ天使」1846
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「湖に沈む夕日」1840年頃
湖面に反射した夕日などを輪郭を描かずに。ターナーの死後に発見された作品のひとつ。水彩画を何点か残しており、そこから推し量って、スイスのルツェルン湖の風景だろうと言われている。右の白い部分は冠雪したアルプスの山々と考えられている。

アニッシュ・カプーア Anish Kapoor 「イシーの光」2003
これは撮影不可だった為、画像はHPより。高さ2メートルを超す大きな作品。
以前に見た、カプーア氏の作品は こちら
ウィリアム・ホルマン・ハント William Holman Hunt「無垢なる幼児たちの勝利」1883-84
ジョン・ヤング=ハンター John Young-Hunter「私の妻の庭」1899
エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ Edward Coley Burne-Jones「愛と巡礼者」1896-97
ロマン主義。中世フランスの教訓的寓話詩である「薔薇物語」から着想を得ている。天使(愛の化身)が巡礼者の手を引いて、いばらの道、つまり孤独、闇、痛みから巡礼者を救い出している。比喩的な光を表現し、解放と自由の象徴として多数の鳥が描かれている。20年以上かけて描いた晩年の作品。
ジョン・コンスタヴル John Constable「ハリッジ灯台」1820年出品?
ジョン・コンスタブル「ハムステッド・ヒースのブランチ・ヒル・ポンド、土手に腰掛ける少年」1825
ジョン・リネル John Linnell「風景(風車)」1844-45
ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー James Abbott McNeil Whistlers「ペールオレンジと緑の黄昏ーバルバライソ」1866
ジョン・ブレット John Brett「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」1871
1831年生まれ。王立天文学会のフェローにも選ばれている。最初は宗教的なモチーフを描いていたが、後に12人乗りのヨットを所有していたので、そこから海や海岸の風景を描くようになった。イングランド南西部の沿岸を航海している間に記録したスケッチを元にして描いている。
アルフレッド・シスレー Alfred Sisley「春の小さな草地」1880
フィリップ・ウィルソン・スティーア Philip Wilson Steer「浜辺の人々、ウォールバーズウィック」1888-89
ジョン・エヴァレット・ミレイ John Everett Millais「露に濡れたハリエニシダ」1889-90
クロード・モネ Claude Monet「エプト川のポプラ並木」1891
素早いタッチで、絵の具を混ぜずに描いている。自宅のあったジヴェルニーのポプラ並木を描いた23点の連絡のひとつ。光は雲に当たり、ポプラは逆光に。並木の伐採の話があったが、モネが自腹でお金を出して伐採を待ってもらったとのこと。
クロード・モネ Claude Monet「ポール=ヴィレのセーヌ川」1894
アルマン・ギヨマン Armand Guilaumin「モレ=シュル=ロワン」1902
カミーユ・ピサロ Camille Pissarro「水先案内人がいる桟橋、ル・アーヴル、麻、霞がかかった曇天」1903
草間彌生「去ってゆく冬」2005
19世紀~20世紀初頭の絵画の中心に草間彌生氏のキューブが置かれている。キューブの丸い窓からは作品の世界観、キューブの外側の鏡は会場の様子が反射し映し出されている。丸い窓に近付いて中を覗き込むことが出来ないのが残念💦
ヴィルヘルム・ハマスホイ Vilhelm Hammershoi「室内」1899
ウイリアム・ローゼンスタイン William Rothenstein「母と子」1903
ローゼンスタインはロイヤル・アカデミーの校長を務めた人(1872~1945)。フェルメールから影響を受けている。妻アリスと息子のジョンを描いているが、長男のジョン・ローゼンスタインは、その後に美術史家になり、1938年からテート美術館の館長になった。1988年に購入している。
ブリジット・ライリー Bridget Riley「ナタラージャ」1993
油彩画。目の錯覚や視覚にうったえるオプ・アートの第一人者。王立美術学校で学んだが、ポスト印象主義のスーラの絵を20代後半の頃に模写し、色彩や視覚的なものに興味を持ち、独自の抽象画を確立。計算された色の配置となっている。
ペー・ホワイト Pae White「ぶら下がったかけら」2004
モビールアート。482本の糸と、切り抜かれた紙片からなる。地図のような作家の指示書があり、その通りに吊す。形式かされた植物の葉をイメージしており、揺らめく葉や鳥達のさざめきをストップモーションで表現したとのこと。約10人のスタッフが、まる2日間かけて展示。一本の7メートルの糸に紙片が繋がっているので、絡まらないようにするのが大変だったが、搬入搬出する際には、靴箱に入る程度のコンパクトさ。
ピーター・セッジリー Peter Sedgley「カラーサイクルIII」1970
ジュリアン・オピー Jullian Opie 3作あったのだが、ガラスへの映り込みが酷くて💦
今まで見たジュリアン・オピー氏の作品は こちら
左:デイヴィッド・バチェラー David Batchelor「ブリック・レーンのスペクトラム」2007 右:デイヴィッド・バチェラー「私が愛するキングス・クロス駅、私を愛するキングス・クロス駅8」2002-07
ジェームズ・タレル James Turrell「レイマー、ブルー」1969
撮影不可の為、画像はHPから。壁の後ろからの青いLEDのライトによって、室内に矩形の光がまるで浮かび上がるように見える作品。
以前に見たタレル氏の作品は こちら
リズ・ローズ Lis Rhodes「光の音楽」1975
離れた所にある2つの映写機の間に観客が立つと、そのシルエットが浮かび上がって作品となる。
オラファー・エリアソン Olafur Eliasson「黄色 vs 紫」2003 1967年デンマーク生まれ。
円形のプレートが回転しており、特殊なシートが貼ってある。黄色と紫は補色の関係にあり、黄色と紫が重なると透明になることを利用しており、照明投射器からは色の付いた光は出ていない。物理学や科学とアートを結びつける、身体で感じる視覚だけでなく知覚をも感じさせるアートなど。
オラファー・エリアソン Olafur Eliasson「星くずの素粒子」2014
スポットライトを当てることで、辺りに幾何学模様を映し出す。日本では初公開の作品。半透明のガラスが球体に組み込まれている。
今まで見たエリアソン氏の作品は こちら
会場:国立新美術館
会期:7月12日~10月2日’23

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テート美術館は、ブリテン、モダン、リバプール、セント・アイヴスと、4つの美術館を持っており、16世紀から現代までと幅広く、77000点を所蔵している。今回は18世紀末~現代までの作品約120点が来日し、約100点が初来日。そのテート美術館展は、2021年上海を皮切りに、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを巡回し、今回の東京、そして大阪が最終開催地となっている。
展示の仕方が、年代順と言うわけではなく、新旧が同じ部屋にあるなど、面白い。
ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー Joseph Wright of Derby「噴火するヴェスヴィオ山とナポリ湾の島々を臨む眺め」1776-80年頃
ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー Joseph Wrigth of Derby「トスカーナの海岸の灯台と月光」1789
ウイリアム・ブレイク William Blake「アダムを裁く神」1795
画家、版画家、詩人でもあるウイリアム・ブレイク(1757~1827)の自作の神話である「ユリゼンの書」から描いている。右側が神で、左側がアダム。
ウイリアム・ブレイク William Blake「善の天使と悪の天使」1795~1805年頃
ジェイコブ・モーア Jacob More「大洪水」1787
ジョン・マーティン John Martin「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」1822
西暦79年にポンペイを襲ったヴェスヴィオ火山の大噴火を描いているが、18世紀になって発掘調査で都市が再発見されたことによる。マーティンの個展の目玉作品として発表された。ナポリ湾ごしに見た様子を描いており、ポンペイが中央に、その左にヘルクラネウムが描かれている。空想風景画を描いて、当時は大人気だった。
聖書の中で、光は「善」「真実」「純粋」、闇は「悪」「破壊」の意味し、キリスト教を主題とする絵画では、光は肯定的な意味の象徴、あるいは神の後光のように「神聖なもの」「神の力」の象徴として描かれている。また天から降り注ぐドラマティックな光は、「救済」あるいは「畏怖」となった。ロマン主義の時代、天候や自然災害など人知の及ばぬ力への畏怖や崇高さをひときわ際立たせる装置として、溶岩の光が効果的に用いられているとのこと。
聖書の中で、光は「善」「真実」「純粋」、闇は「悪」「破壊」の意味し、キリスト教を主題とする絵画では、光は肯定的な意味の象徴、あるいは神の後光のように「神聖なもの」「神の力」の象徴として描かれている。また天から降り注ぐドラマティックな光は、「救済」あるいは「畏怖」となった。ロマン主義の時代、天候や自然災害など人知の及ばぬ力への畏怖や崇高さをひときわ際立たせる装置として、溶岩の光が効果的に用いられているとのこと。
かつてジョン・マーティンに帰属「パンデモニウムへ入る堕天使「失楽園」第1巻より」1841
ジョージ・リッチモンド George Richmond「光の創造」1826
『創世記』のうち「神は二つの大きな光るものを造られた」という天地創造の4日目に神が光を創り出したという内容を描いている。
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner(1775~1851)
産業革命で、機械の力が人間の力を超えていく時代の画家で、「完璧な風景画家」と呼ばれていた。ロンドンのコヴェント・ガーデンで理髪店を営む父親は、子供だったターナーの絵を理髪店で売るほど子煩悩。母親は精神を患い、病院で死亡。14歳で、都市景観図を描く建築画専門の画家トーマス・モルトンに師事した為、写実的で遠近法がしっかりしている。イギリスのロイヤル・アカデミーに入学。アカデミーの会長のジョシュア・レノルズに目をかけられ、15歳で水彩で入選、21歳で油絵で入選。26歳(27歳?)でロイヤル・アカデミーの正会員となり、画壇の地位を確立。ロンドンのテムズ川沿いの家で76歳にコレラで亡くなった後、100点の油彩画、182点の未完の作品、19000点の水彩やスケッチが発見された。それまでは昔のことを題材にした絵画だったが、現在起こっていることを絵画にしょうとした先駆者。
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「陽光の中に立つ天使」1846
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「湖に沈む夕日」1840年頃
湖面に反射した夕日などを輪郭を描かずに。ターナーの死後に発見された作品のひとつ。水彩画を何点か残しており、そこから推し量って、スイスのルツェルン湖の風景だろうと言われている。右の白い部分は冠雪したアルプスの山々と考えられている。

ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「光と色彩(ゲーテの理論)ー大洪水の翌朝ー創世記を書くモーセ」1843
旧約聖書の「創世記」をモーセが執筆している様子で、大洪水の物語を描いた作品。下の方には大勢の人達。大きな円が太陽の光だろうと。ドイツの詩人で自然科学者のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749~1832)が1810年に「色彩論」を書き、英語に訳されたものをターナーが読んだ。ゲーテは「光と闇の境界線にこそ色は存在する」として、色相環があるが、この絵の円はゲーテの色相環を意識したのかも知れないと。
旧約聖書の「創世記」をモーセが執筆している様子で、大洪水の物語を描いた作品。下の方には大勢の人達。大きな円が太陽の光だろうと。ドイツの詩人で自然科学者のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749~1832)が1810年に「色彩論」を書き、英語に訳されたものをターナーが読んだ。ゲーテは「光と闇の境界線にこそ色は存在する」として、色相環があるが、この絵の円はゲーテの色相環を意識したのかも知れないと。
ジョゼフ・マロード・ウイリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner「陰と闇 ー大洪水の夕べ」1843
上記の「大洪水の翌朝」と対の作品で、いずれもロイヤル・アカデミーに出品した作品。
アニッシュ・カプーア Anish Kapoor 「イシーの光」2003
これは撮影不可だった為、画像はHPより。高さ2メートルを超す大きな作品。
以前に見た、カプーア氏の作品は こちら
ウィリアム・ホルマン・ハント William Holman Hunt「無垢なる幼児たちの勝利」1883-84
ジョン・ヤング=ハンター John Young-Hunter「私の妻の庭」1899
エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ Edward Coley Burne-Jones「愛と巡礼者」1896-97
ロマン主義。中世フランスの教訓的寓話詩である「薔薇物語」から着想を得ている。天使(愛の化身)が巡礼者の手を引いて、いばらの道、つまり孤独、闇、痛みから巡礼者を救い出している。比喩的な光を表現し、解放と自由の象徴として多数の鳥が描かれている。20年以上かけて描いた晩年の作品。
ジョン・コンスタヴル John Constable「ハリッジ灯台」1820年出品?
ジョン・コンスタブル「ハムステッド・ヒースのブランチ・ヒル・ポンド、土手に腰掛ける少年」1825
ジョン・リネル John Linnell「風景(風車)」1844-45
ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー James Abbott McNeil Whistlers「ペールオレンジと緑の黄昏ーバルバライソ」1866
ジョン・ブレット John Brett「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」1871
1831年生まれ。王立天文学会のフェローにも選ばれている。最初は宗教的なモチーフを描いていたが、後に12人乗りのヨットを所有していたので、そこから海や海岸の風景を描くようになった。イングランド南西部の沿岸を航海している間に記録したスケッチを元にして描いている。
アルフレッド・シスレー Alfred Sisley「春の小さな草地」1880
フィリップ・ウィルソン・スティーア Philip Wilson Steer「浜辺の人々、ウォールバーズウィック」1888-89
ジョン・エヴァレット・ミレイ John Everett Millais「露に濡れたハリエニシダ」1889-90
クロード・モネ Claude Monet「エプト川のポプラ並木」1891
素早いタッチで、絵の具を混ぜずに描いている。自宅のあったジヴェルニーのポプラ並木を描いた23点の連絡のひとつ。光は雲に当たり、ポプラは逆光に。並木の伐採の話があったが、モネが自腹でお金を出して伐採を待ってもらったとのこと。
クロード・モネ Claude Monet「ポール=ヴィレのセーヌ川」1894
アルマン・ギヨマン Armand Guilaumin「モレ=シュル=ロワン」1902
カミーユ・ピサロ Camille Pissarro「水先案内人がいる桟橋、ル・アーヴル、麻、霞がかかった曇天」1903
草間彌生「去ってゆく冬」2005
19世紀~20世紀初頭の絵画の中心に草間彌生氏のキューブが置かれている。キューブの丸い窓からは作品の世界観、キューブの外側の鏡は会場の様子が反射し映し出されている。丸い窓に近付いて中を覗き込むことが出来ないのが残念💦
ヴィルヘルム・ハマスホイ Vilhelm Hammershoi「室内」1899
ウイリアム・ローゼンスタイン William Rothenstein「母と子」1903
ローゼンスタインはロイヤル・アカデミーの校長を務めた人(1872~1945)。フェルメールから影響を受けている。妻アリスと息子のジョンを描いているが、長男のジョン・ローゼンスタインは、その後に美術史家になり、1938年からテート美術館の館長になった。1988年に購入している。
リリアン・レイン Liliane Lijn「液体の反射」1968
球体がコロコロ動いているのだが、時々お互いにぶつかるなども。撮影不可の為、画像はHPより。
ワシリー・カンディンスキー Wassily Kandinsky「スウィング」1925
スティーヴン・ウィラッツ Stephen Willats「ヴィジュアル・フィールド・オートマティック No.1」1964��
ゲルハルト・リヒター Gerhard Richter「アブストラクト・ペインティング(726)」1990
1976年頃からずっと続けている抽象絵画シリーズ。2枚のカンバスが繋がっている。絵画の中心的問題は光だとし、「抽象的な絵画は見る側にとってイメージが無限に開かれている」と。大きなスキージー(ヘラ)で絵の具を引き延ばす手法による。世界巡回展だが、この作品は日本だけの特別出展となっている。
ブリジット・ライリー Bridget Riley「ナタラージャ」1993
油彩画。目の錯覚や視覚にうったえるオプ・アートの第一人者。王立美術学校で学んだが、ポスト印象主義のスーラの絵を20代後半の頃に模写し、色彩や視覚的なものに興味を持ち、独自の抽象画を確立。計算された色の配置となっている。
ペー・ホワイト Pae White「ぶら下がったかけら」2004
モビールアート。482本の糸と、切り抜かれた紙片からなる。地図のような作家の指示書があり、その通りに吊す。形式かされた植物の葉をイメージしており、揺らめく葉や鳥達のさざめきをストップモーションで表現したとのこと。約10人のスタッフが、まる2日間かけて展示。一本の7メートルの糸に紙片が繋がっているので、絡まらないようにするのが大変だったが、搬入搬出する際には、靴箱に入る程度のコンパクトさ。
ピーター・セッジリー Peter Sedgley「カラーサイクルIII」1970
ジュリアン・オピー Jullian Opie 3作あったのだが、ガラスへの映り込みが酷くて💦
今まで見たジュリアン・オピー氏の作品は こちら
左:デイヴィッド・バチェラー David Batchelor「ブリック・レーンのスペクトラム」2007 右:デイヴィッド・バチェラー「私が愛するキングス・クロス駅、私を愛するキングス・クロス駅8」2002-07
ジェームズ・タレル James Turrell「レイマー、ブルー」1969
撮影不可の為、画像はHPから。壁の後ろからの青いLEDのライトによって、室内に矩形の光がまるで浮かび上がるように見える作品。
以前に見たタレル氏の作品は こちら
リズ・ローズ Lis Rhodes「光の音楽」1975
離れた所にある2つの映写機の間に観客が立つと、そのシルエットが浮かび上がって作品となる。
オラファー・エリアソン Olafur Eliasson「黄色 vs 紫」2003 1967年デンマーク生まれ。
円形のプレートが回転しており、特殊なシートが貼ってある。黄色と紫は補色の関係にあり、黄色と紫が重なると透明になることを利用しており、照明投射器からは色の付いた光は出ていない。物理学や科学とアートを結びつける、身体で感じる視覚だけでなく知覚をも感じさせるアートなど。
オラファー・エリアソン Olafur Eliasson「星くずの素粒子」2014
スポットライトを当てることで、辺りに幾何学模様を映し出す。日本では初公開の作品。半透明のガラスが球体に組み込まれている。
今まで見たエリアソン氏の作品は こちら
会場:国立新美術館
会期:7月12日~10月2日’23

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