シンガポール出身でベルリンを拠点とするアーティスト、ミン・ウォン Ming Wong 氏の個展「宇宙歌劇」。パフォーマンス、ビデオ、インスタレーション、写真などの手法を用いているが、この展覧会では、京劇の近代化とSFの発展との関係性をテーマにした映像作品、写真作品、コラージュ作品を発表している。

映像作品は、シンガポール美術館からの委託により2022年にウォン氏が制作した大型屋外インスタレーション「Wayang Spaceship」を構成するもの。Wayang(ワヤン)とは、移動式の舞台を用いて繰り広げられるシンガポールのストリート京劇のことだが、同時に芝居じみた様子を指すスラングとしても使われるのだそう。1950年代から70年代の京劇の映像に、SF映画や自身の映像作品を組み合わせた映像コラージュとなっている。
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コラージュプリントの新シリーズは、同様に京劇とSFとを融合したもの。
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2015年に制作した写真作品「Astro Girl」シリーズでは、女性宇宙飛行士をウォン氏自身が演じている。
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ギャラリーの外側もSFチックな色合いにライトアップされており、黒い幕を開けて入らなければならないので、あたかも異空間への入口のよう。
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系列ギャラリーの OTA FINE ARTS 7CHOME でも、規模は小さいがミン・ウォン氏の展覧会が開かれている。その様子は:

会場:OTA FINE ARTS
会期:9月2日~10月21日’23

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