「アーツ前橋」の開館10周年を記念する「ニューホライズン 歴史から未来へ」展。アーツ前橋だけでなく、近隣の廃墟ビルや屋外なども会場として、88点の作品が展示されている。
ハウゼ HOWZE ビルが美術館外では大きな会場となっている。その金ピカの HOWZE ビルは現在、全館空き家となっているのだが、全てキャバクラなどが入っていたそうで、まるで夜逃げしたかのようにグラスなどもそのままのお店も多々とのこと。ビルのオーナーさんが、ようやく反社の影響もなくなったので貸し出したいが、昔のイメージが拭えずなかなか入居者がいないとのこと。そのうちの3フロアを使っての展示。
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3階は 蜷川実花 氏の作品群。
現在開催されている TOKYO NODE の個展のミニチュア版と言ったところだが、昨年10月オープンの虎ノ門ヒルズの TOKYO NODE という最先端ビルの会場と、もとキャバクラなどばかりが入居していた空きビルのワンフロアと言う立地の対象も面白い。蜷川実花氏の世界観では、こちらの方が合っている気がした。TOKYO NODE の様子は:


会場となる3階に降り立ったとたん、蜷川実花氏の世界観、と思いきや、左側の「Super Star」の看板は、ここで開業していたキャバレーのお店のものだったとのこと! 蜷川実花氏の会社名は「ラッキースター」で、偶然にも「スーパースター」がマッチし、気に入られたのだそう。キャバレーのままの内装を使用しており、水槽やソファは新調されたものの、小道具系の8割は、ビルに残されていたもので装飾されたのだとか😂
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「Breathing of Lives」 
アクリルの水槽やブラウン管テレビに映写しているのだが、わからずに水槽に座ってしまう人が何人もおられたとのこと! TOKYO NODE と同様、データサイエンティストの宮田裕章氏も携わっておられる。

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横にはキャバレーのバーカウンターがそのまま。棚には、造花が。
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「Fading into the Silence」
生花が徐々に枯れていく様を画像にも納められ、実際に会場にも生花が置かれている。
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JINSの田中仁氏と蜷川実花氏が、この会場を恒久的に継続展示出来ないか?と来られたそうだが、アーツ前橋としては管理が大変とのこと。。。今まで見た蜷川実花氏の作品は こちら

ハシグチリンタロウ
煤に木工用ポンドを入れた黒を使用されている。書いてから、作品の天地を逆にして、垂れたものが上に垂れるようにしている。書道を学ばれたが、書道界では異端とされているのだそう。

左:「MEI SOUND SYSTEM(UNITED)」2019
右:「MIMESIS(そこにはなんもない、だけどいなくなったわけじゃないさ」2019
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「even destruction」2023
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このビルの別フロアでの制作中の様子をビデオで流していた。その時に制作された作品は、商店街のオリオン通りに展示されている。その様子は追って<3>で。
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マッド・ドッグ・ジョーンズ
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良く良く見ると、左から飛んで来た蝶が、手前のカエルにパクリと食べられる!






川内理香子
絵画は、アーツ前橋で11点展示されている。昨年、代官山の Lurf Museum で見たのが初めてだったネオンの同類の作品も、今回こちらの会場に。
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今まで見た川内理香子氏の作品は こちら

WOW

ニュース番組の「ゼロ」のオープニングCGなども制作しておられるとのこと。ビルの下見時に、作業用電球を見て着想を得て、アナログの電球と作り込んだ音との展示をされている。最初に見た時、ゆっくりした点滅のスピードだったので、ボルタンスキー氏の心臓の鼓動と共に明滅する作品を思い出した。
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特定の場所で決まった高さの所に立つと、光が水平線上に並ぶ場所があるが、なかなか高さが難しい。

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奥ではその様子の動画も。
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白井屋ホテル 蜷川実花
本当は他の場所に展示する予定だったが、作品が大き過ぎてエレベーターに乗らない為、ここに設置されることになったのだそう。
吹き抜け部分に吊してあるのだが、下からよりも横から見た方が、枯れている部分と綺麗に咲いている部分による再生の意味が良くわかる。実のようなものまであるが、全て作り込まれたもの。造花は綺麗な状態を通常制作する為、枯れた状態の造花は初めてで、制作が難しかったとのこと。綺麗に咲いている方ではなく、枯れている方をあえて見やすい通路側に向けておられる。TOKYO NODE では、枯れたものだけの塊が、まず薄暗い展覧会場入口で出迎えてくれるのだが、こちらの方が、より「再生」がわかる気がした。
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会場:アーツ前橋および周辺
会期:10月14日’23~2月12日’24

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