「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」へ。
過去最大規模の展覧会となり、1950年代の企業広告から、60年代のアングラ演劇ポスターや近年の俳句と少女をテーマとした絵画、貴重な原画や資料まで、900点を超える作品群は圧巻。
高校で商業美術を学び、高度成長期の広告業界は黄金期を迎え、デザイナーとして1960年に26歳で広告業社に入社。現在90歳でおられるが、今でも現役。
「カシミロン」(旭化成工業)ポスター 1960
若手デザイナーの登竜門である、日本宣伝美術会展会員賞を受賞。一枚の繊維が鳥に変わっていく様子は、「おもさをわすれたセンイ」のキャッチコピーを視覚化。
「マックスファクター(Renaissance Collection)」ポスター 1965頃
「新婦人」
横尾忠則氏とは2歳違いで仲が良く、何か面白いことをしようと出版社に売り込んだ作品。
「海の小娘」1962
前半を横尾忠則氏が描き、後半を宇野氏が描いているが、中間に2人の絵がオーバーラップする見開きが4、5枚ある。2色のイラストレーションが重ねて描かれており、赤が横尾氏、青が宇野氏で、赤いフィルムを重ねると、横尾氏の絵が消えて宇野氏の絵が浮かびあがり、青いフィルムを重ねると横尾氏の絵が浮かび上がる。2人の絵によって、異なるストーリーが展開するしくみ。
少年のイメージをつめようと、二人でフランス映画の「白い馬」1953 を見に行ったのだそう。

最初の作品は「あのこ」1966
舞台は戦時中の日本で、村の少年と、都会から疎開してきた少女の物語。少女は都会に戻るが都会は空襲にあってしまう。宇野氏はあらすじだけを聞いて、この絵を作成。戦争中のリアリズムは描きたくなかったので、少女はとても長い髪、少年もバリカンで短いはずだがそうではない髪型に。
会場:東京オペラシティアートギャラリー
会期:4月11日~6月16日’24

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過去最大規模の展覧会となり、1950年代の企業広告から、60年代のアングラ演劇ポスターや近年の俳句と少女をテーマとした絵画、貴重な原画や資料まで、900点を超える作品群は圧巻。
高校で商業美術を学び、高度成長期の広告業界は黄金期を迎え、デザイナーとして1960年に26歳で広告業社に入社。現在90歳でおられるが、今でも現役。
「カシミロン」(旭化成工業)ポスター 1960
若手デザイナーの登竜門である、日本宣伝美術会展会員賞を受賞。一枚の繊維が鳥に変わっていく様子は、「おもさをわすれたセンイ」のキャッチコピーを視覚化。
「マックスファクター(Renaissance Collection)」ポスター 1965頃
「新婦人」
横尾忠則氏とは2歳違いで仲が良く、何か面白いことをしようと出版社に売り込んだ作品。
「海の小娘」1962
前半を横尾忠則氏が描き、後半を宇野氏が描いているが、中間に2人の絵がオーバーラップする見開きが4、5枚ある。2色のイラストレーションが重ねて描かれており、赤が横尾氏、青が宇野氏で、赤いフィルムを重ねると、横尾氏の絵が消えて宇野氏の絵が浮かびあがり、青いフィルムを重ねると横尾氏の絵が浮かび上がる。2人の絵によって、異なるストーリーが展開するしくみ。
少年のイメージをつめようと、二人でフランス映画の「白い馬」1953 を見に行ったのだそう。

1964年、和田誠氏と3人で、「東京イラストレーターズ・クラブ」を創設。当時は未だイラストレーションと言うものが認知されていなかったので、アピールする事が目的で、25人の同志が集まった。
1980年、横尾忠則氏は画家に転身。横尾氏は、画家になってからは、仕事を頼まれて描くことに興味を失ったが、一方、宇野氏は、仕事の依頼をされる自分の存在が気持ち良く、依頼人の意向をどう視覚化するかが面白いと。
31歳で独立。アングラ演劇ブームを起こしていた寺山修司氏と出会い、寺山修司氏の演劇のポスターを製作するようになる。ポスターは剥がされて持って行かれてしまうぐらい人気となる。
寺山修司氏が若い女性をターゲットにした書籍「ひとりぼっちのあなたに」1965
笑わない少女のモチーフを、意識的に初めて描いた。女性の写真は、カメラに向かって女性がにっこり笑っているものが多いが、相手がいないのに何故にっこり笑えるのか、普通女性はひとりでにっこりなどしていないと。社会に対して不満がある存在の方が面白い。
演劇実験室◎天井桟敷公演「新宿版千一夜物語」ポスター 1968
宇野氏が、寺山氏の為に初めて手掛けたポスター。台本が未だ出来ていない状態の時に宇野氏が描いた為、寺山修司氏が面白がって、実際の演劇で脇の下にミルクをはさんで胸からミルクを出すような演出をしたのだそう。ポスターは街に貼られたりするので、規制があってアンダーヘアーは描けない時代の為、そこにリボンのような蝶々を散らし、それを男性が追いかけている。
演劇実験室◎天井桟敷公演「星の王子さま」ポスター 1968 と原画
児童文学作家の今江祥智(いまえよしとも 1932~2015)は、宇野氏のイラストを気に入り、50年も作品を一緒に制作し、60冊以上となった。
最初の作品は「あのこ」1966
舞台は戦時中の日本で、村の少年と、都会から疎開してきた少女の物語。少女は都会に戻るが都会は空襲にあってしまう。宇野氏はあらすじだけを聞いて、この絵を作成。戦争中のリアリズムは描きたくなかったので、少女はとても長い髪、少年もバリカンで短いはずだがそうではない髪型に。
会場:東京オペラシティアートギャラリー
会期:4月11日~6月16日’24

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