三島喜美代氏「未来への記憶」展。会期中である、つい先日の6月19日に91歳で永眠された。
1950年代~1970年頃の初期作品は絵画が多い。
画家の夫である三島茂司氏(1920~1985)は、具体美術協会の吉原治良氏と交流したことがあり、そのご主人の影響もあって、夫婦で大阪の十三のアトリエで絵画制作をしていたのだそう。
「マスカット」1951
「かぼちゃ」1952
「作品B」1952
「スケッチカード」1957
「覇」1960
「Work 60-B」1960
「Work 64-I」1964
「Work 64-III」1964
「作品65-H」1965
「変貌 III」1965
「断章 III」1966
「ヴィーナスの変貌V」1967
「作品68-A」1968
「作品 F」1969
「Untitled」1970
「Untitled」1970-71
「メモリー III」1971
近くに寄って見てみると、使い終わった大量の馬券⁈
1970年頃から割れる印刷物を制作し始める。素材に有限の資源である陶土ではなく溶解スラグが使われている。「ゴミからゴミをつくる」という三島氏の環境に対する意識が反映されている。
「Paper Bag」1973-1980
中央のバッグに「Kimiyo Mishima」とある😂
「D-1」1973
「Package '74」1973-74
「Film 75」1975
35ミリフィルムを陶によって作品化しており、ご主人の三島茂司氏の姿も写っているのだとか。
「Newspaper 76」1976
33 34「Copy 76」1976、35「Copy 78」 1978、39「Notebook 80」1980
「Package '78」1978
「Comic Book '80」1980
「Newspaper 83」1983
「Untitled」1984
陶による作品の初期は実物大だったが、1980年代以降は、作品が巨大化していく。
「Column-2」1984-85
元倉庫を改修したギャラリーで、コンクリート柱の基礎部を中心に再現し陶で作った新聞でくるんで縄をかけている。
「閉じ込められた情報」1989
「Untitled」1990
「FOCUS 91」1991
「WORK C-92」1991-92
「サンキスボックス」2005
約30年前から段ボール箱作品を作っておられ、縁の様子や箱のへこみなど、より技巧的になっていると。
「バナナボックス」2007
「KOUKOKU 08」2008
「Work 20-T」2020 この作品のみ、「割れない」本物の新聞を扱っている。2019年4月30日の天皇陛下譲位と、翌1日の新天皇即位を伝える新聞が束ねられ、割れなくて良いので陶で作る必然性はなかったと。紐でくくって取扱注意の陶製のタグが付けられている。戦中派の三島氏としては、平成の終焉に寂しさを感じられたのだそう。
「Work 23-TAG」2022
「Work 86-B」1987
「Work 90-BG」1990
「Work 92-N1」1992
73「Comic Book 03-1」2003、74「Comic Book 03-2」2003、75「Comic Book 03-3」2003
「Work 17-POT」2017
「Work 17-C」2017
「Work 21-B」2021
渡米した際に捨てられていたゴミを持ち帰り、税関で驚かれたそうだが、その時にこの古い時計も持ち帰って来たとのこと。
「Work 21-G」2021
「Work 21-C2」2021
「Work 22-P」2022 最も新しい作品。
「20世紀の記憶」1984-2013
新聞記事が転写されたレンガブロックが敷き詰められ重ねられている。三島氏の作品が常設されているアートファクトリー城南島で見た作品だが、城南島は平らに敷き詰めてあったのに対し、こちらは部分的に重ねてある。因みに、レンガブロックの数は約1万600個で、並べるのに、40人がかりで8日もかかったのだとか!
産業廃棄物を高温で処理した溶融スラグを素材とする作品を発表していたが、その溶解スラグ
缶の作品2点は触ることが出来る。空き缶のつもりでつい持つと、ちゃんと中も空いているがずっしり重く、陶器で出来ているんだなと実感。
今までに見た展覧会などで、重複する作品も多々あったが、作品に触れるのは初めて。
以前に見た三島喜美代氏の作品は こちら
会場:練馬区立美術館
会期:5月19日~7月7日’24

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1950年代~1970年頃の初期作品は絵画が多い。
画家の夫である三島茂司氏(1920~1985)は、具体美術協会の吉原治良氏と交流したことがあり、そのご主人の影響もあって、夫婦で大阪の十三のアトリエで絵画制作をしていたのだそう。
「マスカット」1951
「かぼちゃ」1952
「作品B」1952
「スケッチカード」1957
「覇」1960
「Work 60-B」1960
「Work 64-I」1964
「Work 64-III」1964
「作品65-H」1965
「変貌 III」1965
「断章 III」1966
「ヴィーナスの変貌V」1967
「作品68-A」1968
「作品 F」1969
「Untitled」1970
「Untitled」1970-71
「メモリー III」1971
近くに寄って見てみると、使い終わった大量の馬券⁈
1970年頃から割れる印刷物を制作し始める。素材に有限の資源である陶土ではなく溶解スラグが使われている。「ゴミからゴミをつくる」という三島氏の環境に対する意識が反映されている。
「Paper Bag」1973-1980
中央のバッグに「Kimiyo Mishima」とある😂
「D-1」1973
「Package '74」1973-74
「Film 75」1975
35ミリフィルムを陶によって作品化しており、ご主人の三島茂司氏の姿も写っているのだとか。
「Newspaper 76」1976
33 34「Copy 76」1976、35「Copy 78」 1978、39「Notebook 80」1980
「Package '78」1978
「Comic Book '80」1980
「Newspaper 83」1983
「Untitled」1984
陶による作品の初期は実物大だったが、1980年代以降は、作品が巨大化していく。
「Column-2」1984-85
元倉庫を改修したギャラリーで、コンクリート柱の基礎部を中心に再現し陶で作った新聞でくるんで縄をかけている。
「閉じ込められた情報」1989
「Untitled」1990
「FOCUS 91」1991
「WORK C-92」1991-92
「サンキスボックス」2005
約30年前から段ボール箱作品を作っておられ、縁の様子や箱のへこみなど、より技巧的になっていると。
「バナナボックス」2007
「KOUKOKU 08」2008
「Work 20-T」2020 この作品のみ、「割れない」本物の新聞を扱っている。2019年4月30日の天皇陛下譲位と、翌1日の新天皇即位を伝える新聞が束ねられ、割れなくて良いので陶で作る必然性はなかったと。紐でくくって取扱注意の陶製のタグが付けられている。戦中派の三島氏としては、平成の終焉に寂しさを感じられたのだそう。
「Work 23-TAG」2022
「Work 86-B」1987
「Work 90-BG」1990
「Work 92-N1」1992
73「Comic Book 03-1」2003、74「Comic Book 03-2」2003、75「Comic Book 03-3」2003
「Work 17-POT」2017
「Work 17-C」2017
「Work 21-B」2021
渡米した際に捨てられていたゴミを持ち帰り、税関で驚かれたそうだが、その時にこの古い時計も持ち帰って来たとのこと。
「Work 21-G」2021
「Work 21-C2」2021
「Work 22-P」2022 最も新しい作品。
「20世紀の記憶」1984-2013
新聞記事が転写されたレンガブロックが敷き詰められ重ねられている。三島氏の作品が常設されているアートファクトリー城南島で見た作品だが、城南島は平らに敷き詰めてあったのに対し、こちらは部分的に重ねてある。因みに、レンガブロックの数は約1万600個で、並べるのに、40人がかりで8日もかかったのだとか!
産業廃棄物を高温で処理した溶融スラグを素材とする作品を発表していたが、その溶解スラグ
缶の作品2点は触ることが出来る。空き缶のつもりでつい持つと、ちゃんと中も空いているがずっしり重く、陶器で出来ているんだなと実感。
今までに見た展覧会などで、重複する作品も多々あったが、作品に触れるのは初めて。
以前に見た三島喜美代氏の作品は こちら
会場:練馬区立美術館
会期:5月19日~7月7日’24

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