妻木頼黄設計の旧横浜正金銀行本店本館(現神奈川県立歴史博物館)は、重要文化財。

1904年竣工。妻木頼黄(つまきよりなか)氏は、明治建築界の三大巨匠の一人で、日本橋の装飾衣装設計を行った方。
横浜正金銀行は、かつて存在した日本の特殊銀行。1923年(大正12年)9月1日の関東大震災では、1階から 3階までの内装と屋上のドームを焼失。震災後に復旧工事が行われ、戦後は東京銀行(現在の三菱UFJ銀行の前身)横浜支店として使われ、1967年に関東大震災で被災したドームを復原し、現在神奈川県立歴史博物館となっている。
煉瓦及び石造、3階建、地下1階。
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ドームの上には、高さ9.2メートルの尖塔飾りがあり、ドーム全体の高さは18.7メートル、基底部で5.5メートルの長辺と4.5メートルの短辺が交互にくる不等辺八角形で、直径12メートル、高さは9.5メートル。
ドームの丸窓と丸窓の間に、下を向いたドルフィン(イルカをモチーフにした想像上の生き物)の装飾などが施されている。
建物の四辺の上部には、大きな「三角ペディメント(三角破風)」があり、特に正面玄関上の三角ペディメントは、他の3つよりも大きく、複雑な彫刻が施されているとのこと。
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1階から3階部分までを貫く外壁を等間隔に貫いている角型の柱の大オーダーの柱頭には、アカンサス(地中海オオアザミ)の葉とツルをあらわした装飾の「コリント式」の飾りがあしらわれている。
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メダリオン飾りに囲まれた中心部に横浜正金銀行の紋章がある。紋章は、正面と弁天通と南仲通に面した昇降口上部にある。
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中に入って、ドームを見上げると本当に綺麗。
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