「海とつながる。アートをめぐる。―Harmony with Nature―」展では、「アートをめぐる」をテーマとして、蜷川実花 with EiM、落合陽一、河瀨直美、平子雄一各氏の作品が見られる。そして全ての作品が、今回の葛西臨海公園での展示の為の新作。

蜷川実花 with EiM「Garden of Sky(空の庭園)」
EiM[エイム:Eternity in a Moment]とは、写真家・映画監督の蜷川実花氏と、データサイエンティストの宮⽥裕章氏、セットデザイナーの ENZO氏、クリエイティブディレクターの桑名功氏らで結成されたクリエイティブチームで、プロジェクトごとに多様なチームを編成しながら活動しておられる。蜷川氏がこの谷口吉生氏設計のクリスタルビューを会場にしたいと希望されたとのこと。

クリスタルビューに、透明なガラス構造を活かした外装装飾として、建物の正面側の下側3分の1には、四季の花々や蝶の写真が透明なシートに印刷され、ガラスに貼り付けられている。蜷川氏曰く「自分の中にある桃源郷のような風景を表現したもの」で、過去最大の大きさの作品とのこと。
IMG_6547

IMG_E6549

IMG_E6551

IMG_E6552
貼られた写真と窓を通して見える実際の景色とが重なってより奥行きが出て面白い。
IMG_E6604

IMG_E6605

IMG_E6612

IMG_6608

IMG_6610

2階奥の展示室には、ひとつひとつ手作りで800個ものパーツを繋ぎ合わせたインスタレーションがある。同じ時間帯でも、太陽が雲の中に入るだけで光が変化するとのことだったが、行った時はずっと快晴😂
IMG_E6598

IMG_E6595

DSC_5289

IMG_E6592

IMG_E6599

IMG_E6594

IMG_E6600

IMG_E6597

落合陽一氏、河瀨直美氏、平子雄一氏作品は、4万本の向日葵が咲くひまわり畑で展開している。
IMG_6568

DSC_5300

落合陽一「リキッドユニバース:向日葵の環世界のコペルニクス的転回」
葛西臨海公園は人工的に作られた自然のある場所で、生成AI で作られたデジタルによる質量のない作品の自然が融合するインスタレーション。横幅約8メートルほど。
IMG_E6617

IMG_E6614


河瀬直美「隠されたもう一人の私。ひまわり畑での問いかけ」
「自分の中に見え隠れするもう一人の自分と出会う」がテーマ。ひまわり畑の中に8枚のボードが配されている。ボードを見る順番は決まっていない。
IMG_6559

IMG_6554

IMG_6555

IMG_6561

IMG_6563

IMG_6565

平子雄一「Wooden Wood 73」
「材木になった木を、自然の造形に戻す」というコンセプトで制作しているシリーズの一作。
大柄の人程度の大きさの、頭部が樹木で出来た人型の彫刻。足元にある書物は、私達が築き上げた文明や社会を意味し、オレンジ色の果物は未来の自然や環境と人間の関係について考えてあえて不自然な色をしており、猫は野生でも人間とも共存できる中間の存在としているのだとか。
私達にとっての「自然」とは何なのか考える機会を作ることができれば、とのこと。
IMG_E6557

IMG_E6558

昨年立ち上げられた、100年先の未来を見据えた東京の緑化を推進するプロジェクトである「トーキョーグリーンビズ」とのコラボでもあるようで、うちわの他に、折り紙や種(我々はルッコラを選択)をいただいた。
IMG_6623

会場:葛西臨海公園
会期:8月2日~18日’24

にほんブログ村 美術ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村