三菱一号館美術館が、メンテナンスの為の休館を経て、約1年半ぶりに再開館。メンテナンスは、空調や照明設備の刷新、壁面と絨毯の色の変更、鉄部の錆や汚れの除去、床材の補修などが実施され、新しく2つの小部屋がレイアウトされた。

会場:三菱一号館美術館
会期:11月23日’24~1月26日’25

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再開館記念展は「『不在』トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展。3階がロートレック、2階がソフィ・カルと別れているので、ふたつの個展を見ているような印象。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec(1864~1901)
(撮影可能と不可の部屋があるので、不可の作品はHPより)
「ムーラン・ルージュ ラ・グーリュ」1891(この画像はHPから)
19世紀を代表するポスターのひとつ。思った以上に大きなポスターだった。27歳で制作し、一躍有名になる。体の柔らかさで有名となったヴァランタンと言う男性は顔を描かずにシルエットで手前に配し、女性は足をあげて踊ることで有名なラ・グーリュを中央に。
「エルドラド、アリスティド・ブリュアン」左:1892 右:1893 (画像はHPより)
「ディヴァン・ジャポネ」1893
歌手のイヴェット・ギルベールからの依頼。舞台で歌っているのがギルベールだが、彼女の顔は描かず、中央に描かれている女性はとても人気のジャヌ・アヴリルという歌手。ギルベールは、超人気歌手が見に来るほどの歌手だという宣伝手法で、ギルベールは成功。
「『ローブ』誌」1896
「ラルティザン・モデルヌ」1896 室内装飾品頒布プロジェクトの為のポスター。
「コンフェッティ」1894 コンフェッティとは紙吹雪のこと。
「シンプソンのチェーン」1896
自転車とチェーンを製造するシンプソン社からの依頼作品だったが、チェーンの形が違うと却下されてしまったのだとか!
「『ザ・チャップ・ブック』誌」1895 アメリカの文学雑誌「ザ・チャップ・ブック」の宣伝用ポスター。
「『怒れる牡牛』誌」1896
「『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌」1895
「コーデュー」1893
「『ドイツのバビロン』(第1ステート)」1894
ベルリンの社交界を舞台にしたヴィクトル・ジョズの小説「ドイツのバビロン」のポスター。ベルリンの社交界の性的退廃を取り上げた小説の為に出版停止になり、ロートレックが自腹で制作し、ポスターは市場価格の4倍になったとのこと。
「『カフェ・コンセール』イヴェット・ギルベール」1893
「イヴェット・ギルベール」1894
「『ピエロにはコロンビーヌ』のイヴェット・ギルベール」1894
「『悦楽の女王』」1892 同じくヴィクトル・ジョズの連作小説「社交動物園」のうちの「悦楽の女王/高級売春婦の生態」のポスター。ロスチャイルド男爵は、ユダヤ人銀行家のローゼンフェルトは自分を描いたものとして出版差し止めを求めたが認められず。
「『イヴェット・ギルベール』」1894
イヴェット・ギルベールから依頼された本の挿絵。表紙は、イヴェット・ギルベールのトレードマークの手袋だけを描き、表紙裏に彼女の署名がある。
「ロイ・フラー嬢」1893 (画像はHPより)
「『彼女たち』座る女道化師 シャ=ユ=カオ嬢」1896 女性ピエロ。(画像はHPより)
「『彼女たち』 行水の女 ― たらい」1896 (画像はHPより)
「54号室の女船客」1896年 (画像はHPより)同じ船に乗り合わせたこの女性客をロートレックが非常に気に入り、下船場所を変更したとか😂
会期:11月23日’24~1月26日’25

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