日本とフィンランド外交関係樹立100周年記念で開かれていた「モダン・ウーマン フィンランド美術を彩った女性展芸術家たち」展に。
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19世紀後半から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアからの独立運動、そして1917年に誕生する新しい国家の形成と歩調を合わせて、社会における女性の立場や役割に大変革が起こりました。美術界においても、19世紀半ばに設立されたフィンランドで最初の美術学校は、当時のヨーロッパではめずらしく、創立当初から男女平等の美術教育を奨励しました。この時代の女性たちは、奨学金や留学のチャンスを掴み、国際的な環境で研鑽に励みながら、芸術家としてのキャリアを切り開くことができたのです。

日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念した本展は、独立前後のフィンランドを生き、同国の近代美術に革新をもたらした女性芸術家たちに焦点を当てる、日本で初めての試みです。この展覧会は、フィンランド国立アテネウム美術館の企画によって欧米3都市で開催された国際巡回展をベースに、日本オリジナルの内容に再構成したものです。同美術館のコレクションから、近年世界的にも注目を集めるヘレン・シャルフベック(1862-1946)や、パリでロダンに学び、彼の代表作《カレーの市民》の助手も務めた彫刻家シーグリッド・アフ・フォルセルス(1860-1935)ら7人の女性芸術家を一堂に紹介します。(国立西洋美術館HPより)

ヘレン・シャルフベック 「占い師(黄色いドレスの女性)」1926 
フランスのモード雑誌を購読するなどパリの最新の流行にも精通し、肖像画にもファッショナブルな若い女性像が多い。近代化と民主化の進んだ社会に登場した新しい女性のイメージ。
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ヘレン・シャルフベック 「木こりI」1910-11 
隣家の息子エイナリをモデルに。画家マネを研究し、簡略化された形態や太い輪郭線、平たんな色面構成などが特徴。
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ヘレン・シャルフベック 「コスチューム画I」 1908-09 
ほぼ二色の色彩のみで描写し、陰影がほとんどなく平面的。絵画をこすったり足したい取り除くなどして油彩のつやを消し、使い古されたカンヴァスのように仕上げている。日本の浮世絵と多くの共通点が指摘されているとのこと。
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ヘレン・シャルフベック「堅信式の志願者(祈とう)」 1938-39 
下絵と完成品が紹介されている。
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エレン・テスレフ「帽子をかぶった自画像」 1935
エレン・テスレフ「帽子をかぶった自画像」 1935

エレン・テスレフ「装飾的風景」1910 
テスレフの最も大きな絵画の一点。フィンランド中部のルオヴェシの家族の家で描かれた。
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エレン・テスレフ「フィンランドの春」1942 
ボッティチェリから着想を得てこれを制作。春という季節を女性の姿で寓意的に象徴。
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マリア・ヴィーク 「教会にて」1884
ブルターニュを訪れた時の作品。
7月分

シーグリッド・ショーマン 「モデル」 1958 
風景画や肖像画を描いた後、1950年代に裸体画に取り組む。色彩と線、構図と言った画面全体の造形の効果に着目している。
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エルガ・セーセマン 「カフェにて」 1945 
1920年代以降の都市に登場した、男性を伴わずに一人で外出しカフェでカクテルと煙草を楽しむ近代的な女性の姿。絵具をパレットナイフで厚塗りする表現主義的な技法による。
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シーグリッド・アフ・フォルセレス「青春」1880年代
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