松山智一氏の「FIRST LAST」展。
「FIRST LAST」は聖書のマタイ伝に出てくる言葉で、「最後に来た人がもっとも優先されるべき」という意味で、日本での大規模個展が最初で最後になるかもしれないという意味も込めたとのこと。
床にMLBプレイヤー、壁にはボール😂
《The Fall High》2023 横幅6メートル、狩野山雪《雪汀水禽図屏風》17世紀に描かれたチドリ、フレデリック・レミントンの米国先住民とピルグリムの戦いが引用されている。
「FIRST LAST」は聖書のマタイ伝に出てくる言葉で、「最後に来た人がもっとも優先されるべき」という意味で、日本での大規模個展が最初で最後になるかもしれないという意味も込めたとのこと。
《Mother Other》2023
《Say You, Say Me,》2023 高さ5メートル ライオネル・リッチーの曲からのタイトル
《We Met Thru Match.com》2016 幅6mを超える大作。藤、牡丹、梅、岩に流水など日本の花鳥画のモチーフが満載。よく見ると、伊藤若冲を参照したと思われる白い鸚鵡も。狩野派や土佐派の屏風絵に見られる四季花鳥図などのイメージをスキャニングして再構築し、アンリ・ルソーのジャングルを掛け合わせているそうで、タイトルは、世界最大の出会い系サイトの名前とのこと。
《This is What It Feels Like》2023
《Private Drawing Dogma》2022
《He Sits She Reads》2023
《20 Dollar Cold Cold Heart》
《Sing It Again Sweet Sunshine》2019 OKETA COLLECTION の展覧会で見た作品。
《Call The Days Heaven》2024
《Counterfeit Artist》2024
《Sacrifice Suddenly》2023
会場のレイアウトや、小物の配置が面白い。小物は、松山氏のNYのアトリエにあるものを3Dプリンターで作ったもの。また、会場のレイアウトの配色も工夫が施されていて面白い。
床にMLBプレイヤー、壁にはボール😂
この右腕は、松山氏の腕。
《Divergence Humble Solitaire》2024
《Reflection Swim Of Sea》2023
《Blue Monday Frost》2023
《Hello Open Arms》2023
《Broken Kaleidoscope》2025 イギリスの壁紙を張り巡らしている。
パンナム・スピリチュアル
Pan-America (汎アメリカ)に対し、1920~70年代まで米国航空業界を独占していたパンアメリカン航空の愛称である Pan-Am をもじっている。千羽鶴と色々なモチーフを分解して再構成したり。
中央は、《Cluster 2020》2020 一辺60センチの正方形カンヴァス33点からなる作品。NYでのコロナによるロックダウン中、制作チームのメンバーにカンヴァスと画材を送り生まれた作品。千羽鶴がモチーフで、各所に配されている。
《Keep Fishin' For Twilight》2017 よくよく見ると、騎馬像の馬の目や、鳥の嘴や頭のようなモチーフがある。
左《Harmless Charm》2022、右《Momentum Motion》2019
《Dancer》2022
《Glory Slowly》2021
鏡面仕上げのステンレスのサークルは日本の銅鏡にヒントを得て唐草模様があしらわれているが、西欧では光り輝くものはラグジュアリーの象徴でもあると。
《Immorality Morality》 2021
《Passage Immortalitas》2024 ボッティチェリの《チェステッロの受胎告知》を彷彿させる作品で、キャンバスの形自体も左右対称の祭壇画のような形にカットされている。
《Catharsis Metanoia》2024 左側にアメリカの邸宅、右側に日本家屋のような室内を中央の家具がつなぎ合わせている。2人の間にはジョー・ローゼンタール《硫黄島の星条旗》1945 のシルエット。タイトルの「メタノイア」は、心の変化と言う意味のほかに、キリスト教における悔い改める「回心」の意味がある。
《Bring You Home Stratus》2024
ビバリーヒルズに実在するスペイン植民地時代のリバイバル建築の中庭と、京都の旧三井家下鴨別邸のイメージを掛け合わせた作品。奄美を描いた田中一村やバルビゾン派のコローの風景画のモチーフも。中央の2人は、イタリア・バロック期の画家カラッチの《キリストとサマリアの女》から引用。
ビバリーヒルズに実在するスペイン植民地時代のリバイバル建築の中庭と、京都の旧三井家下鴨別邸のイメージを掛け合わせた作品。奄美を描いた田中一村やバルビゾン派のコローの風景画のモチーフも。中央の2人は、イタリア・バロック期の画家カラッチの《キリストとサマリアの女》から引用。
《Lost Full Cycle》2024 シマウマ模様は戦後から文化人に愛されてきた NY名物のイタリア料理店の壁紙で、急速な経済成長やアメリカンドリームを暗示。上は、ドイツの画家ジグマー・ポルケが高度成長への皮肉を込めて描いたヤシの絵がある。
《Black Mao, Yeloow Beuys》2023 左右対称の階段下の空間に2人の人間が対峙する。アンディ・ウォーホールが描いた毛沢東とヨーゼフ・ボイス Joseph Beuys をそれぞれ黒人の毛沢東とアジア人のボイスに描き直した肖像画が飾られている。中央の人物は歌川国貞の役者絵に着想を得たジャケット。
《You, One Me Erase》2023 横幅6メートル。壁の作品は、藤田嗣治、バーバラ・クルーガー、フェリックス・ゴンザレス=トレスらは、自身のアイデンティティと戦った画家達で、画面下はグスタフ・クリムトの《ユディトII》1909、ロセッティの《聖母マリアの少女時代》1849、ティントレットの《スザンナろ長老たち》1555-56 はいずれも女性が聖書の教えを説いている。
ほかにも、じっと見ていると、草間彌生、フリーダ・カルロ、棟方志功などなど、色々な絵画へのオマジュが。
《We The People》2025 フランス古典主義の画家ジャック=ルイ・ダヴィッドの《ソクラテスの死》1787 の構図を再現し、中央の男性はソクラテス。処刑に使われた毒の器の代わりに、着色料を使ったシリアルが描かれ、健康被害が問題視されても提供し続ける食品業界と不健康から富を得る製薬業界をスーパーのシリアル売り場と薬品売り場で示している。右下のカートに乗っている人は、ダヴィッドの《マラーの死》1793が題材で、タイトルの「We The People」はアメリカ合衆国憲法の冒頭文。
《Soul Miner》2025
《The Fall High》2023 横幅6メートル、狩野山雪《雪汀水禽図屏風》17世紀に描かれたチドリ、フレデリック・レミントンの米国先住民とピルグリムの戦いが引用されている。
《Always Simply Put》2023
第二会場では Painting in Motion
色々なコラボ作品がある。
《Snoopy Sundance 1》2018
BE@RBRICK とのコラボに、SNOOPYも。
とらやの和菓子も。
うまい棒 かつては10円、現在15円の駄菓子のうまい棒の《げんだいびじゅつ味》。10万円として売り出されたが、あっという間に売れたとのこと。
1594年京都に創業した香老舗 薫玉堂 松山氏が用いるドリッピング技法での箱。
ミュージシャンの「ゆず」のデビュー25周年アルバムのジャケット 《People with People》2021
屋外にも作品がある。左《Double Jeopard!》、右《Wheels of Fortune》 日本の神道では神の使いとされる神聖な鹿と、ラグジュアリーを象徴する輝きを重ね合わせたステンレス製の彫刻作品。
《All is Well Blue》 能登大地震で被災された人たちへの祈りを込めて制作したもので、ライトボックスとなっており、暗くなると絵画が光るようになっている。
会期:3月8日~5月11日’25
屋外展示は中央広場にて4月末まで
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