Music and Lyrics by Stephen Sondheim
Book by Hugh Wheeler
Originally Directed on Broadway by Harold Prince

1979年に初演されトニー賞8部門を制覇したスティーブン・ソンドハイムの名作のリバイバル。
2006年度のトニー賞にはリバイバルミュージカル部門、主演女優部門にPatti LuPone、主演男優部門にMihael
Cerveris、助演男優部門にManoel Felcianoがノミネートされたが今回はBest Director部門としてJohn Doyleが
賞を獲得するにとどまったが、彼の演出は非常に斬新で受賞におおいに値すると思う。

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喜劇や歌って踊るゴージャスな物が主流をしめるブロードウェイの概念をくつがえした、簡素な舞台設定に使う
小道具は棺桶とそれぞれ役者が座る椅子とバケツや鍋のみで、殺人鬼が主役という悲劇。
役者10名がそれぞれ楽器を演奏しながらお芝居&歌をこなしずっと出ずっぱりで、オーケストラボックスはなし。
非常に役者の技量が問われる。
もとトニー賞コンビの主役の2人以外に、お芝居・歌・バイオリン・クラリネット・ピアノを演奏するTobias役の
Manoel Felcianoにはひときは高い声援があった。

ブロードウェイに精通した人曰く、絶対日本からの観光客を連れて行ってはいけない上級者編のミュージカル
とのことだったが、その言葉に納得。
歌詞で話が進行していくだけに英語の技量が内容把握を左右することも痛感。難しかった。

9月3日で公演が終わるとのことであわてて行ったが、観客層はオリジナルを観たぐらいの世代と、hipな感じの
若者世代にはっきりと分かれ、観光客も高校生/大学生もおらず非常に観客の雰囲気も良く、通常カーテン
コール時にさっさと席を立つ人が多いなか今回はスタンディングオベーションが続き先に帰る人もいなかった。


公演されたユージン・オニール劇場は1925年に建てられ1945年に改装、1960年後半から1982年までは劇作家の
ニール・サイモンが所有していた。
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