Music by George Frideric Handel
Conductor: Anthony Baker
Semele: Elizabeth Futral
Ino/Juno: Vivica Genaux
Priest/Cadmus/Somnus: Sanford Sylvan

ギリシャ神話でゼウスに愛された人間のセメレの物語。
ヘンデルのオラトリオだが、歌詞は古語の英語に変更され、舞台設定も1950年代と非常に面白い試み。
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セメレはマリリン・モンローを意識したいでたちで登場してみたり、彼女に嫉妬するジュノーはジャクリーン・ケネディを彷彿とさせたり、最後に登場するジュピターとジュノーはブッシュ夫妻のように登場するなどブラックユーモアがふんだんに込められていて、笑い声が絶えない。
一緒に行ったアメリカ人もびっくりしていたが、セックスシーンなどを表現するなど、コンサバなメトロポリタンオペラとは全く違う斬新な作品かと。

それにしても一番驚いたのは、セメレ役のエリザベス・フトラルが綺麗なこと。
ミュージカルとは異なりオペラの場合は歌唱力が大前提なので、巨漢の中年女性の歌手が病の床に伏せる若い悲劇のヒロインを演じることもままある為、舞台に近い席で観たいとは思わないが、今回の彼女は綺麗なソプラノだけではなく本当に綺麗で演技も良く、もっと観たいと思わせる。
1 CITY OPERAのホームページより