スクールバスが生徒を乗降させている際に「STOP」という表示を示すが、後続の車はもとより、中央分離帯を越えた反対側の車線の車も全て停止しなければならない。
バスから降りた子供達が道の反対側に渡ってしまう危険性があるからというが、車の免許を取得できる年齢の化粧をしたり髭の生えた高校生でもこのスクールバスを利用しているのはいささか過保護に見えるのは私だけだろうか。
また、登下校時の学校周辺ではこのスクールバスの為に渋滞が起こることが必至。
1

日本では全国的な世界史未履修問題で高校が揺れているようだが、アメリカでの履修や学校の教育委員会への届出について、元公立高校の英語教師でカウンセラーも行い、現在は彼女の娘が公立学校の教師というアメリカ人に聞いてみた。

現在アメリカの高校のほとんどが4年制で1年目Freshman、2年目Sophmore、3年目Junior、4年目Seniorと4段階の呼称がある。
高校側としては毎年、教育委員会にSenior学年に何人、卒業資格取得者に何人、と報告をしなければならなず、より卒業率の良い学校が父兄や地域からも好まれる。その為、高校では教育委員会への報告方法などに工夫(?)をすることとなる。
仮に例えば、各学年で10単位ずつ合計40単位を取得して初めて高校卒業資格を得られたとして、最終学年に到るまでは順当に30単位を取得していたが、最終学年のSeniorで10単位に満たなかった場合、卒業できない。
また、Senior以前にすでに1年で10単位に満たなくても、Freshman→Sophmore→Junior→Seniorと最終学年にだけは上がることは出来るが、合計が40単位になっていないのでこれもまた卒業できない。
しかし、学校側はこれら卒業資格に満たない生徒はSeniorではなくその一学年下のJuniorの生徒という扱いを行って、教育委員会へ報告する際にはSenior総数の分母から削除し、卒業資格取得者数の割合をアップさせる。勿論、その生徒や父兄にはその事実は知らされず、自分はSeniorだが卒業はできなかったと思っていることになる。

公立学校の教師にも8段階のレベルがあって、それぞれのレベルごとに給与が決まっており、それに修士や博士取得者などの職能が加給されるが、教師は各市から雇われているので、市が異なれば同じレベルの資格でも給与が異なることもある。
お金持ちのエリア=教育熱心なエリア=税金が高く市への教育費への配分も多いエリア=先生方の給与も高いエリア=進学校のあるエリア という図式があるだけに、先生方もトラブルの多い荒れた学校ではなく厚遇される学校に流れる傾向がある。

また、教師の定年という制度がないので働き続けたい人は働き続け、校長などが教師の年齢を理由に解雇することは出来ない。その為、別の解雇理由をみつける必要があるとか。

最後に、世界史もアメリカ史も地理もアメリカの高校では必修だと彼女からは付け加えられた。(勿論例外はあるだろうが)