偶然タイムズスクウェアを横切ろうと界隈に近付いたところ、全く知らなかったのだがインドのシーク教徒のパレードが行われていた。
タイムズスクウェアから7番街を南下するパレードに遭遇したのだが、男女皆それぞれに綺麗な衣装を纏い、山車が出ていた。
セントパトリックデーなどのパレードだと整然と音楽隊のリズムに合わせて行進していくが、一つの山車で一つの音楽だったり、行進している人の中にスピーカーを持って音頭を取るなど、ばらばらで、シーク系の観客なんだかパレード参加者なんだかも良くわからないが、皆がそれぞれ楽しんでいるようで、そこがまたインド人らしくて良いかと。
青年達による剣の舞なども披露されていた。
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ただ30分程度観ていただけだったが、その間にパンフレットを2回配ってくれ、そこで観客に配られていたランチのカレーとナンのセットを我々にまでくれた。
冷めていたが、ヒヨコマメ(チックピー)のカレーはピリッと辛くて美味しかった。
後で知ったのだが、シーク教徒はヒンズー教徒のカースト制を否定して、カーストの違う人とは一緒に食事をしないことを否定する現れとして無料で祭りの時に食事を配るそうなので、今日我々がもらった食事もそういう意味があったのかも知れない。
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パンフレットだが、シーク教徒について書かれていた。
シーク教徒は殺生を好まない平和なインドの人達と思っていたが、911のテロの後に、ターバンを巻いた人=イスラム教徒のテロリスト と無知なアメリカ人に大きく曲解されて、シーク教徒がアメリカで憎悪殺人された為、自分達の存在を知ってもらうようにとパンフレットを配っていたもよう。
パンフレットの概要:
・ターバンの男性はシーク教徒で、全てのシーク教徒の姓は Singh だが、Singh は全てシーク教徒ではない。
・シーク教徒の女性は頭を覆うものは身に付けない。
・シーク教はインドのプンジャブ州からで、プンジャブ語を話す。
・偶像崇拝はせず、イスラム教やキリスト教についで世界で5番目に多い一神教。
・男女は平等に生まれたと考える。
・一夫一婦制。 などなど・・・
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そのパンフレットの文章の中に
As JFK said, "Ask not what your country can do for you, ask what you can do for the country".
Ignorance creates fear and fear creates hatred,,,,
ジョン・F・ケネディは「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねるのではなく、あなたが祖国のために何ができるか考えて欲しい」と言っている。無知は恐怖を生み、恐怖は憎しみを生む・・・
とあり、911には全く関与していないということが注釈してあった。
全く関係ない平和的な宗教の人達が見かけだけで憎しみの対象に誤解されてしまったことは本当に気の毒なことだと思うし、布教の為ではなく、被害者の彼らがこういうパンフレットをわざわざ作って配らざるを得ないアメリカ人の無知が腹立たしく感じられた。